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農水省のトンデモ言い訳B
底なしの事故米流出の影響

青山貞一
掲載月日:2008年10月4日


 政府・自民党の一連の安易な規制緩和が国民の健康の安全安心に脅威となっている。その典型例が今回のメラミン汚染である。

 メラミンが含まれる事故米が日本中に拡散し、底なしとなっている。以下の記事にあるように、事故米の食品転売に関連した三笠以降の龍中は合計で392業者に及んでいることが判明した。しかし、おそらく今後さらに業者数は増える可能性が高い。

事故米食用転売:三笠以降の流通、合計で392業者に
毎日新聞

 三笠フーズ(大阪市北区)の事故米転売問題で農林水産省は3日、事故米が新たに日本たばこ産業の子会社「ジェイティフーズ」(JTF、東京都品川区)など4社に流通していたと発表した。JTFは07年11月〜08年4月、業務用のちまき原料として使用しており、自主回収を始めた。流通先として公表されていた大阪府の豊中あいわ苑と特養ホーム恵の里の2施設には、事故米は流通していなかった。これで流通先業者数は26都府県の392社になった。

 農水省によると4社はJTFのほか▽食品卸の国分(東京都中央区)▽飲食店経営のミュープランニングアンドオペレーターズ(港区)▽食品製造のアンゼンフーズ(静岡県沼津市)。

 また農水省は事故米を購入したものの、業者に販売していなかったと公表していた米穀販売の西田米穀(静岡市)について、実際には販売していたことを確認。国分を除くJTFや西田米穀など4社には、浅井(名古屋市)が不正転売した事故米も流通していた。

【奥山智己】


 以下は今朝(2008.10.4)のNHKニュースで報じられたメラミンを含む新たな食べ物である。

 流通先にはなかにはあの農薬入り餃子事件で有名となった日本たばこ産業の子会社であるJTF(JTフーズ)も含まれていた。日本たばこ産業は、たばこを販売することで日本人全体の健康を蝕んでいるが、食材でも餃子といいチマキといい国民の健康を蝕んでいる。まったくもって許せせないことだ。

・チョコ菓子からメラミン検出 NHK 大阪の食品輸入会社が中国から輸入したチョコレート菓子から化学物質の「メラミン」が検出され、大阪市は、会社に対し、ことし8月に輸入した8万5900袋をはじめ現在流通している分すべてを自主回収するよう指示しました。「メラミン」が検出されたのは、大阪・淀川区の食品輸入会社「エヌエス・インターナショナル」が中国から輸入した「チョコピローズ」という商品名のチョコレート菓子です。

・汚染米 ちまきの一部に使用  NHK JT・日本たばこ産業の子会社の「ジェイティフーズ」が販売していた業務用のちまきの一部に、農薬に汚染されたコメが使われていたことがわかり、会社が自主回収することになりました。
・エッグタルトからもメラミン NHK 総合商社の「兼松」が中国から輸入した菓子から化学物質の「メラミン」が検出された問題で、大手旅行会社の「近畿日本ツーリスト」の通信販売でも問題の菓子が売られていたことがわかり、兼松は自主回収を始めました。自主回収の対象は、近畿日本ツーリストが通信販売した「海外おみやげ 冷凍エッグタルト 3箱セット」19セットです。

 最大の問題は、三笠フーズに数10回立ち入り検査をしながらまったく業者の営利だけでやりたい放題をしていたことを見過ごしていたことだ。

 農水省の検査官が立ち入り検査で何を見ていたのかと思っていたら、やっぱり検査官は事故米のその後の流通実態をチェックするどころか、業者からさまざまな接待を受けてIT。

 本来、事故米の輸入、販売、使用に関連し、監視すべき農水省の現場係員が業者からさまざまな接待を受けていた実態が、次々に明らかになってきた。

 くしくも国会で消費者庁の設置が審議される矢先に、食の安全に密接にかかわる農水省でこのていたらく。社会保険庁と言い、農水省と言い、本当に政府は腐っている。

 政府は国家公務員倫理法違反の疑いがあるなどと暢気なことをいっているが、とんでもないことだ。当然のこととして現場の職員だけでなく、管理責任、結果責任は大臣に至るまで重大である。

事故米食用転売:農水接待は12人に
職員やOBに飲食、手土産 「三笠」以外からも

毎日新聞

 三笠フーズ(大阪市北区)などの事故米の不正転売問題に絡み、農林水産省は3日、事故米などを監督する部門の職員やOB12人が米の小売関係者などから飲食接待を受けたり手土産をもらい、国家公務員倫理法違反の疑いがあると発表した。12人とも金銭の授受を否定し「便宜を図ったことはない」と話しているという。農水省は同日、人事院の国家公務員倫理審査会に報告し、現職7人の処分を検討する。

 この問題では9月中旬、大阪農政事務所の元消費流通課長が05〜06年に三笠フーズから接待を受けていたことが判明。農水省は食糧関係部門の職員やOB計8509人に対して、過去5年間に国家公務員倫理規程に違反する行為がなかったか調査してきた。

 農水省によると、三笠フーズからの接待では、元課長以外に別の農政事務所の元管理職と専門官が、手土産の菓子を返さなかった。

 同社以外からの接待では、01〜02年に当時の食糧庁専門官や同庁課長補佐が米小売関係者と居酒屋で飲食した。専門官は飲食代約5000円を負担しなかった。さらに、別の農政事務所の元管理職ら5人が倉庫関係団体の新年懇親会に出席。約9000円の費用を負担しなかった。また、別の農政事務所の管理官2人が、倉庫関係団体のパーティーに参加し、約3500円のハムを手土産としてもらっていた。

【奥山智己、工藤昭久】


 つづく