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警察と検察の調書に見る
同一生徒の指紋の不可解!?

青山貞一
1 November 2010
独立系メディア「今日のコラム」 Independent Media Tokyo


 大阪地検特捜部の証拠捏造事件をきっかけとして、従前から冤罪ではないかと疑義をもたれている事件の再審請求が活発化してきている。

 その多くは、警察や検察の取り調べ過程で作成される調書に向けられた疑義である。

 厚生労働省の村木前局長は高級キャリアー官僚としてはめずらしい高知大学の出身者だが、その高知県で起きたいわゆる「高知白バイ事件」では、スクールバスに激突し死亡した白バイ警官を同僚らが庇って無理矢理バス運転手を業務上過失致死とし、裁判所もそれを追認したのではないかという疑義があった。

 裁判ではバス運転手側の無実を証明するはずの多くの証言や証拠は、ことごとく裁判所で退けられた(下のテレビ画面参照)。


出典:報道発、ドキュメンタリー宣言

 そして遠方から見ていたという警官の証言が採用され、バス運転手は実刑判決を受け収監されてしまった(すでに刑期を終えているが)。

 スクールバスに乗っていた20数名の生徒のうち3名が取り調べを受けた。なぜか白バイがバスに激突した側に座っていた生徒の証言は採用されず、残り2名の生徒の調書が採用された。


出典:報道発、ドキュメンタリー宣言
 
 以下に掲示した2枚の指紋は、生徒から警察と検察が捜査過程でとった調書に押印された証言者である生徒の指紋である。この調書は不同意とされたが、ご覧いただければ分かるようにどう見ても、同一の生徒Iさんの指紋とは言い難い。

 下の2枚の指紋のうち、上に掲載した指紋は、高知県土佐警察署で生徒Iさんからとった調書(員面調書)に押印された指紋。

 一方、下に掲載した指紋は、高知地方検察庁が生徒Iさんからとった調書(検面調書)に押印されたの指紋である。

 「支援する会」が第三者に鑑定を依頼した結果、上に掲げた員面調書の指紋は生徒Iさん本人と同一と鑑定されたが、下に掲げた指紋ははどうみても??である。


高知県土佐警察署の調書(員面調書)に押印された生徒Iさんの指紋


高知地方検察庁の調書(検面調書)に押印された生徒Iさんの指紋

 下は、週刊文春、2010年11月4日号の記事の一部。


週刊文春、2010年11月4日号の記事の一部

出典:高知地検 指紋捏造疑惑
出典:なぜ私が刑務所に 高知白バイ衝突事件YouTube