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■秋葉との出会い 私が秋葉原（以下、秋葉あるいはアキバ）に通いだしたのは今から４５年以上前、小学生のときからでえある。 以降、今までに秋葉に１０００回以上行っている。 小学生のときはいわゆるラジオ少年としてラジオづくりに精を出したからだ。その後、新設されたアマチュア無線の資格を当時の最年少で取得し、それに使う受信機、送信機を自分でつくるため秋葉に通った。 当時は出来合いの受信機や送信機は、私たちのお小遣いでは到底手が届かず、自分で部品を一から集めて作らなければならなかったからだ。 同じ中学生のころから、オーディオ・アンプにものめり込んでいった。これも真空管のアンプを自分で作っていたので、その部品を買いに秋葉に出かけた。 小中学生では、アルバイトもできないので、小遣いを少しつづため、今月はあの真空管を一本を買おう、とか来月は送信機に使う小型のトランスを買おうという具合だ。 高校からは海外の無線局と交信するためのトランシーバーを何種類も自作した。こうなるとかなり高度な部品が必要となるが、秋葉には何でもあった。ジャンク屋といって、米軍の放出品が出回っていたので、そのための部品を買いに秋葉に通ったのである。また同様に、アンテナをつくるための部品も秋葉に買いに行った。アルミパイプ、銅線などなど。 大学時代になると、アルバイトが可能となったので夏休みは、広尾のフランス大使館近くにあった安立電気の工場でアルバイトし、もらったアルバイト賃で真空管電圧計など、当時としては高度な測定器を秋葉で買った。 このように、秋葉は、ラジオ少年、無線少年にとって、まさに部品を買うためのメッカであり、お金がなく買えなくても、部品や製品を見ているだけで楽しい場所でもあった。 ■無線からパソコン、ＩＴへ その後、時代が移り、３０年ほど前から秋葉では、ラジオや無線機器の部品がパソコンやＩＴ関連の部品がとって代わられた。 そして１０年ほど前からは、完全に出来合い（完成品）のパソコンなどＩＴ製品の販売の場にとってかわられた。一から部品を買って、作る楽しみはなくなり、秋葉はパソコンや家電の安売り合戦の場となっていったのである。 このように今や秋葉は、ラジオ、無線機器用の部品のメッカではなく、出来合いのパソコン販売のメッカとなっている。もちろん、それでもいまだに秋葉にはラジオ、無線機器の部品を売っている店もあるにはある。また、出来合いではなくパソコン関連の部品を売っている店も少しはあるのがラジオおじさんにとって、慰めである。 下は現在の私の無線システム。今使っている機器（現有機種）は、残念ながらずれも自作ではなく、いずれも出来合いとなっている。  現有無線設備。無線局のコールサインはＪＡ1IDY 下は現有のアンテナシステム。六階建てのマンション屋上に８ｍのタワーを建てその上に各種八木アンテナを乗せ、無線室からモータードライブでアラスカ、イタリア、ニュージーランドと方位を変えられるようにしている。  現有のアンテナシステム。６階建てマンション屋上にタワーを建てている そんなこともあって、ここ１０年、秋葉に行くのはせいぜい出来合いのパソコンを買ｔったり、パソコン関連の付属品を買うのにゆく程度となってしまった。 とはいえ、やはり昔のラジオ少年時代同様、秋葉でＬＳＩのボードや部品を買ってきて９０歳を超えた母に補聴器を作ってあげたり、自分が使うオーディのデジタルアンプをやはりＬＳＩなどを買ってきて組みあげたりしてきた。 ◆青山貞一：最新ＩＣで簡易補聴器を製作 ◆青山貞一：７００円のＬＳＩによる本格的オーディオアンプの製作 ◆青山貞一：TDA2009×２を使った４チェンネルバイアンプの製作 下は９４歳になる母用につくった補聴器。アンプそのもの費用は１３００円。  最新ＩＣで簡易補聴器 下は秋葉から買ってきたTDA2009というLSIを２つ使った本格的４チャンネルバイアンプ。現有メインアンプとして使っている。かかった費用な全部で１万円以下だが、音質は一流メーカー製のオーディオアンプにまったく引けを取らない。  TDA2009×２を使った４チェンネルバイアンプ 部品を買い半田ごてを使って作り上げる楽しみは未だに衰えない。上記のアンプはいずれも現役として、ボーズ、オンキョウなどの高額アンプとともに書斎で毎日鳴っている！ 下は現有のスピーカーシステム（左チャンネル）。上段の左上がオンキョー、その右がＪＶＣ、下段の左がオンキョー、その右がＢＯＳＥ社製である。その他、ヤマハとボーズのウーファー（低音域用スピーカー）がある。写真中、白い円筒形のプラスチックは、喘息用のステロイド吸入剤（笑い）。  現有のスピーカーシステム（左チャンネル） ということでラジオおじさんの私にとって、やはり秋葉にはたくさんの思い出がある。 |
