「JTF」の「JT」は あの日本たばこ産業! 青山貞一 掲載日:2008年2月2日 |
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先のブログで私は、COOPブランドの日本生活協同組合連合会を批判した。 「食の安全」をもっとも重視すべき、かつ気をつかうべき生協が、こともあろうか、どのような経路で農薬が混入したかは別として、農薬入り加工食品を売っていたのだから当然である。有機リン系農薬は、殺虫剤であり間違いなく一定量以上を人間が摂取すれば中毒を起こし、さらに多くの量を摂取すれば急性毒性で死に至る、と言う意味で毒物である。 その意味でいかなる理由があろうと、急性毒性を起こすいわば毒入り冷凍加工食品を消費者に売っていた事実は、いかんともしがたいことである。 ..... だが、今回の冷凍加工食品問題は、元はと言えば、なにしろ安くてそこそこの味がする中国産の冷凍加工食品を、日本の食卓にかくも大量に輸入し、提供してきたのは、JTの子会社であるJTFである。 なぜか新聞、テレビはJTFやその親会社JTを批判しないが、JTは世界保健機関(WHO)はじめ、日本の厚生労働省ですら肺ガンなどその有害性を認めているタバコを堂々と売っている会社である。 今回の一件は、農薬の急性毒性が問題となっているが、タバコは言うまでもなく、発ガン性、麻薬性など慢性(毒性)が問題となる。毒物である。 日本政府はタバコからの2兆円の税収欲しさに、先進各国で禁煙後進国となっている。とはいえ、喫煙による財政リスクは、税収をはるかに上回ることが知れており、政府は道路特定財源同様、国民や国家にとってとりかえしがつかない愚行を継続していると言ってよい。
日本が盲従、追随するあの米国では連邦政府や州政府がタバコ関連企業を訴え、タバコ会社は日本円に換算し数十兆円という高額で和解している。それを支払うためにタバコ会社は米国以外の国、とくに日本にタバコを売りつけ、その手先となっているのがJTであるといえる。 すなわちJTFがの親会社は、これだけ世界中で問題視されているタバコを売っている会社、JTであるとすれば、食の安全についても、リスク管理に関しても、もともと多くを期待する方がおかしい、無理と言えのではないか。 そもそも、JTはさまざまな子会社、関連事業をしているが、本業だけでも国民の健康をさんざん蝕んでいるのに、なぜ、そこまでするのか? とくに今回のように、タバコ同様、ひとの健康にもっとも関連が高い食べ物分野で堂々と事業をするのかが理解に苦しむ。 ..... ところで、日本のマスコミは、サリンや農薬のようにとかく目に見える急性毒性については、これでもか、これでもかと大騒ぎする。事実、今回の一件でもものすごい報道をしている。しかし、タバコや微量のダイオキシンのように、じわじわと体を蝕む慢性毒性には無頓着である。 その理由のひとつは、JTがマスメディアの一大スポンサーであるからである。これは日本のマスメディアが東京電力など電力会社、トヨタなど自動車会社、そしてJTなど、テレビや新聞の大スポンサーにいたって弱いことと無関係ではあるまい。 慢性毒性物質の最右翼、喫煙(タバコ)に起因すると想定される死亡者は毎年、数万人いる。WHOの推定では、日本では毎年10万人以上が喫煙関連で死亡しているとしている。いずれにしてもこと喫煙やJTに関連する問題に関し、マスメディアは非常に弱腰なのである。 .... 今回の一連の中国産冷凍加工食品問題をみていると、非常にゆがんだ日本の食の安全やリスク管理の実態が浮かび上がってくる。 それは、ひとびとが信頼を寄せている生協が、およそ健康や安全・安心とほど遠いタバコを売っているJTの子会社であるJTFと、売れればよい、すなわち営利の一点で結びついていることである。 以下に、現在自主回収されているJTFの冷凍食品の一覧を再掲する。
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