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平成25年物議後の

平成26年の「日展」に行く

<提案>


青山貞一
掲載月日:2014年12月5日
 独立系メディア E−wave Tokyo


◆提案  

 芸術ほど評価が難しいものはないだろう。
 
 多くの分野で専門家と言われている人々への国民一般の評価が下がっているなか、果たして芸術にあってもいわゆる「専門家」の評価をありがたがっていていいのか、大いに疑問を感ずる。

 「物議」は、おそらく書部門だけでなく他の部門にもあるのではないかと国民が思うのは当然である。

 全然分野は異なるが、私が代表を務めているある政策塾では、年に2回、塾生が一年かけ練った社会問題に対する政策提言を発表してもらった後、いわば専門家の評価(実際には投票)とともに、塾生による評価(実際にはこれも投票)により、理事賞と塾生賞を決めている。

 芸術と政策は、ともに価値観や感性が重要な要素となる点で類似している。ともに科学を超えているのである。

 本来、日展でも入場者による投票でいわゆる専門家の評価とは別に、評価を行い、発表してもよいのではないかと思う。ただ、もし、その種の人気投票をすると、作品提出者が親類縁者、友人等を集めて会場に行き投票するというような新たな問題が生ずることは目に見えている。

 いずれにしても、専門家、権威、利権は日本のこの種の評価につきまとうどうしようもない問題であるが、日展が心機一転リニューアルオープンするなら、そのくらいのことをすべきだし、して欲しかったと考えるのは私だけでなないと思う。