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海賊の無法行為:
英国がバルト海でロシア
との戦争に介入

Pirate lawlessness: Britain entered the war with Russia in the Baltic
出典: テレグラム「Politnavigator」 / PRAVDA en
War on UKRAINE #8168  13 August 2025

英語翻訳:池田こみち(環境総合研究所顧問)
独立系メデア E-wave Tokyo 2025年8月14日(JST)



イメージ写真:海賊の無法行為:イギリスがバルト海でロシアとの戦争に介入



2025年8月2日、18時05分(GMT)


本文

 フィンランド検察当局は、バルト海で海底ケーブルの損傷を引き起こしたとして、イーグルS号の船長と乗組員を責任追及する方針だ。さらに、乗組員は「加重器物損壊罪」で起訴され。船員たちは最大13年の禁錮刑に直面している。これはNATO加盟国で初めての事例である。

※注)タンカーイーグルSは、クック諸島船籍の原油タンカーで、ロシアから原油の輸出に使用されているロシアの「影の艦隊」とみられていた。2024年12月にバルト海フィンランド沖でエストニアにつながる海底ケーブルを引きずって損傷させたとしてフィンランド当局の捜査対象となっていた。

 フィナンシャル・タイムズが本日報じたところによると、PolitNavigatorの特派員が伝えている。

 イーグルS号は、2024年12月、クック諸島の旗を掲げて、ウスト・ルガからエジプトに向けて、ベンジルを積載して出航した際に拘束された。当初、フィンランド当局は、このタンカーが事件に関与したことを立証できなかったため、フィンランドの領海内で制裁対象貨物を輸送した容疑で起訴したが、このタンカーはフィンランド国境警備隊によって強制的にその海域に誘導され、進路を妨害されていたのだ。フィンランドの税関は、イーグルSからすべてのロシア産ガソリンを盗み、乗組員は出国を禁じられた。

 エストニアのクリステン・ミカル首相は当時、この「フィンランドの策略」による拘束はNATOの自動的な行動規範となるべきだと述べた。また、ポーランドのウラジスラフ・テオフィル副外相は、「フィンランドは、ロシアとの戦争に完全に備えている数少ない国のひとつである」と宣言した。

 ロシアの船舶が次に拘束される理由は、英国の特殊機関が準備している、公海での環境災害の演出である可能性がある。これは先日、ロシアの対外情報局が発表した。SVRによると、犯人はウクライナ国民であるべきだという。

 「イギリスは長年、ロシアの石油供給を阻止しようとしてきた。そして、彼らはかなり良いアイデアを思いついた。なぜなら、バルト海を通るロシアの石油輸出の3分の2が通過し、主にそこに向かうロシアの『影の艦隊』を攻撃するのは、比較的新しいアイデアだからだ。さらに、欧州の制裁措置により、『影の艦隊』は既に400隻削減されている」と、エネルギー専門家のウラジーミル・ボブレフ氏は、ジオエネルゲティクス・インフォのインタビューで述べた。

 彼は、このような事件が西側に国際海洋法の見直しを正当化する根拠を与えると指摘している。これにより、ロシアとNATOの戦争が現実化する可能性がある。

 「問題は、時機を逃さずに止められるかどうかだ。なぜなら、直接的な脅威と物理的な影響は既に戦争宣言へと向かっているからだ。バルト海は再び燃え上がるだろう。第一次世界大戦と第二次世界大戦の時のように、すべての海峡が機雷で埋め尽くされ、商船は護衛付きで航行し、航空機が浮いているものをすべて爆撃した。それは、もちろん、恐怖だった」とボブリエフ氏は述べた。

 専門家は、ロシアがこれまで挑発行為に対して弱腰な対応をしてきたため、ヨーロッパは戦争の可能性を完全には信じていないと考えている。彼は5月にエストニア海軍がフィンランド湾の国際水域でガボン船籍のタンカー「ジャガー」を攻撃した際、ロシアのSu-35戦闘機が空に飛び立ち、攻撃を阻止した事例を挙げた。ボビレフは、ロシアが攻撃に及ばずに欧州に力を示せることを希望している。

 7月、デンマーク駐在のロシア大使ウラジーミル・バルビンは、ロシアはバルト海での利益を保護し、西側諸国によるロシアの石油タンカーへの「海賊行為」を阻止すると述べた。

 その後、キール安全保障研究所の専門家ヨハネス・ペータースは、ドイツの当局が「影の艦隊」の船舶を無線で監視していると、ドイツのメディア「ドイチェ・ヴェレ」に述べた。彼らは船長と連絡を取り質問をしているが、タンカーを逮捕しないよう注意している。

出典: テレグラム「Politnavigator」


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