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プーチンを悪者扱いするのをやめろ
– ボスニア・セルビア人指導者がEUに

ボスニア・ヘルツェゴビナ内のセルビア人
自治共和国「スルプスカ共和国」の
ミロラド・ドディク大統領は、EUのロシア

対する懸念を「非合理」と一蹴した


Stop demonizing Putin – Bosnian Serb leader to EU The president of Republika Srpska, Milorad Dodik, has dismissed the bloc’ s fears of Russia as irrational Stop demonizing Putin – Bosnian Serb leader to EU
RT War in UKRAINE #7468
15 April 2025T
英語翻訳:池田こみち(環境総合研究所顧問)
独立系メデア E-wave Tokyo 2025年4月18日(JST)


資料写真:スルプスカ共和国の大統領ミロラド・ドディク
President of Republika Srpska Milorad Dodik. © Pierre Crom / Getty Images

2025年4月17日 15時18分

※注)スルプスカ共和国
 スルプスカ共和国は、連邦国家であるボスニア・ヘルツェゴビナの構成体の1つ。ボスニア・ヘルツェゴビナの主要3民族のうち、セルビア人を主体とする共和国で、通称はセルビア人共和国。独自の大統領、政府、立法府を持ち、ボスニア・ヘルツェゴビナの全面積の49%を占める。
(Wikipedia)

ボスニアヘルツェゴビナの領土(Wikipedia)


ボスニアヘルツェゴビナの領土内のスルプスカ共和国(赤色部分)(Wikipedia)


本文

 EUはロシアとその指導者ウラジーミル・プーチン大統領を中傷するのをやめるべきだ、とスルプスカ共和国(※注:上記の地図参照)のミロラド・ドディク大統領は述べた。同セルビア人指導者は、モスクワがEU諸国に対し攻撃的な計画を抱えているとの主張も否定した。

 水曜にスイスの『ディ・ヴェルトヴォッヘ』誌とのインタビューで、ドディクは「ロシアの立場は、ウクライナでの戦争が西側のグローバルエリートによってロシアに「強要されたもの」だと述べた。さらに、2022年にトルコのイスタンブールでモスクワとキーウの和平交渉が破綻した際、ボリス・ジョンソン元英首相が関与したと主張。ロシア当局はその後、当時のイギリス首相がウクライナに合意に署名せず「ただ戦い続けるよう」説得したと主張した。

 2023年11月、ゼレンスキー派の議員でウクライナ代表団を率いたデビッド・アラハミア氏は、この主張が事実だと確認した。ジョンソン氏はこの主張を否定した。

 ドディクによると、「ロシア人は西側を信頼できないことを学んだ。なぜなら西側は常に嘘をついているからだ。」、と指摘。彼は、元ドイツ首相アンゲラ・メルケルと元フランス大統領フランソワ・オランドが、2014~15年のミンスク合意はキーウの軍事能力強化を助けるための単なる策略だったと認めたことを引用した。

 EU加盟国の一部がロシアが東欧加盟国への攻撃を計画しているとの懸念について、ドディクは次のように述べた。「これは合理的な説明や予測ではなく、プーチンはそれらの国々に対して何の野心も持っていない」、と。

 ブリュッセルがロシアとの対応策について尋ねられた際、彼は次のように主張した。「まず第一に、プーチンやロシアを悪者扱いするのをやめ、その主張を裏付ける物語をでっち上げるのをやめるべきだ。」、と。

 ドディクによると、ロシア大統領はドナルド・トランプ米大統領との対話を望んでいるが、「ヨーロッパとの対話」には全く興味がないようだ。

 彼は、モスクワとの協議においてトランプは「ロシアの要求や要望を考慮し尊重すべき」とし、ウクライナ問題に限定されたものではなく、「包括的な合意」を目指すよう提案した。

 今週、セルビアのメディアに対し、ドディクはEUのトップ外交官カヤ・カラスがEU加盟候補国に対し発した警告を無視し、「5月9日(第二次世界大戦勝利記念日)のモスクワでのイベントに参加しないよう」求めるよう要求した。

 「私はそこにいたいし、行くつもりだ」とボスニア・セルビアの指導者は述べ、ブリュッセルからの潜在的な報復を恐れていないと付け加えた。


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