論説:イランとの戦争?
タッカー・カールソン・モーニング・ノート・コメンタリー
TCN-Morning Note Commentary 2025-3-20
War in Ukraine #7299 20 March 2025
英語翻訳・池田こみち(環境総合研究所顧問)
独立系メデア E-wave Tokyo 2025年3月21(JST)
i池田こみちのコメント
タッカー・カールソン・ネットワーク(TCN、池田は会員)の今届いた3月20日のMorning Noteの中のCommentaryです。これは重要な視点なので訳しました。
・今の共和党は昔とは違う。かつての政策を反省している。だからトランプを選んでいる。
・アメリカはイランを敵視する意味があるのか。立ち止まって考えるべき。
・トランプ政権では戦争は一度も起こしていない。カーター以来40年間、このような大統領はいなかった。
・なのに、トランプ政権に潜り込んだタカ派がまた戦争を仕掛けている。リンゼイ・グラハムのような古風なタカ派が大統領の側近に潜り込み、常に大 統領にアヤトラが統治するイランとの紛争開始を迫っている。
・アメリカはイランに国民を殺されたことはほとんどない。イランは本当にアメリカにとって最も深刻な国家安全保障上の脅威なのだろうか?
・麻薬カルテルによる犠牲者や、中国から持ち込まれた覚醒剤による犠牲者の方
が10万人、100万人と多い。
・私利私欲、国民のためではないこうした戦争を仕掛けることの嘘を国民は見抜 いている。
・大統領は有権者の意思に従い、彼らを食い止めなければならない。歴史は、彼 をその点で好意的に記憶するだろう。
本文
TCN-Morning Note Commentary 2025-3-20
論説:イランとの戦争?
この10年で学んだことがあるとすれば、それは昔の共和党は死んでいるということだ。
外交政策ほど、このことを明確に示すトピックは他にない。21世紀初頭の共和党は、無意味なイラクとアフガニスタンへの侵攻を推進し、中東の混乱を深め、何兆ドルもの税金を無駄にし、数え切れないほどの家族を崩壊させた。
現在のアメリカの右派のほとんどは、かつて自党が推進していたそれらの政策に強く反対している。それが、共和党が過去3回の選挙でドナルド・トランプ氏を候補者として指名した理由である。トランプ氏は、一般のアメリカ人が最も望んでいることのひとつである「終わりのない戦争を止める」ことを政治的ブランドとして打ち出した。
そして、彼は概ねその公約を果たしてきた。 勝利から8年が経った今も、トランプ大統領はジミー・カーター以来、米国を新たな戦争に巻き込まずにいる唯一の大統領である。そのことをよく考えてみてほしい。カーター大統領が退任したのは40年以上も前のことだ。
この功績は称賛に値する。恐ろしく、極めて現実味のある代替案よりも、明らかに米国をより安全で安定した国に保ってきた。とはいえ、この新たな親平和派の右派にも盲点があることを認める価値はある。それはイランだ。
リンゼイ・グラハムのような古風なタカ派が大統領の側近に潜り込み、常に大統領にアヤトラが統治するイランとの紛争開始を迫っている。彼らの主張は様々だ。時には、アメリカがイランを解放する必要があるという主張に駆り立てられている。また、テヘランが核兵器を入手することを阻止することが、明らかに我が国の重大な国益であるという主張もある。そして、その中間には、他にも多くの無意味な正当化理由が存在する。米軍を死地に送ろうとする彼らの欲望には際限がない。
残念ながら、こうした亡霊たちのロビー活動は効果を上げている。2020年のアメリカによるカセム・スレイマーニーの暗殺は、戦争につながる可能性が極めて高く、今週のイラン支援のフーシ派との衝突も同様である。
わが国の指導者たちは、取り返しのつかない過ちを犯す前に、一歩下がって「いったい何が目的なのか」を自問すべきである。イランは本当にアメリカにとって最も深刻な国家安全保障上の脅威なのだろうか?過去20年間で、イランの手によってアメリカ国内で何人のアメリカ市民が死亡しただろうか?答えはほぼゼロである。麻薬カルテルによる犠牲者は?数十万人である。中国が西側諸国に疫病をばらまいた結果?
100万人以上。しかしイランが我々の安全にとって最大の脅威? 本当でしょうか?
心の奥底では、そのような主張をする人々はそれが真実ではないと分かっている。彼らの真の動機は、通常、献金者に気に入られたいという気持ち、有権者ではなく外国政府に仕えたいという願望、あるいは、自分自身の荒廃した私生活を、自分より権力の弱い人々に影響力を及ぼすことで埋め合わせたいという衝動の組み合わせである。しかし、国民は彼らの嘘を見抜いている。
大統領は有権者の意思に従い、彼らを食い止めなければならない。歴史は、彼をその点で好意的に記憶するだろう。
本稿終了
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