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独右派指導者がNATO
加盟に疑問を呈する
同組織はもはや防衛同盟ではないと、AfD(独のため
の選択肢)党のティノ・クルパッラ氏は主張している

German right-wing leader questions NATO membership. The organization is no longer a d efensive alliance, the AfD party’s Tino Chrupalla has argued
RT War on Ukraine #6643  16 December 2024

英翻訳・池田こみち(環境総合研究所顧問)
独立系メディア E-wave Tokyo 2024年12月16日

ティノ・クルパッラ氏は2024年12月7日、ドイツ・ベルリンで開催されたAfDの会
議に参加した。 © Getty Images / Maryam Majd

2024年12月15日


本文


 ドイツはNATO加盟が「今でも自分たちにとって有益なのか」を問うべきだと、ドイツのための選択肢(AfD)共同代表のティノ・クルパッラ氏は述べた。同氏は、米国主導の軍事同盟が欧州に米国の利益のために行動することを強いていると主張している。

 「欧州は米国の利益を実行することを強いられてきた。我々はそれを拒否する」とクルパッラ氏は日曜日にドイツの日刊紙ヴェルトに語った。

 「NATOは現在、防衛同盟ではない」と彼は続けた。「防衛共同体は、ロシアの利益も含め、すべてのヨーロッパ諸国の利益を受け入れ、尊重しなければならない。もしNATOがそれを保証できないのであれば、ドイツはこの同盟がどこまで自分たちにとって有益なのかを考慮しなければならない」と彼は説明した。

 西ドイツは冷戦の真っ只中の1955年にNATOに加盟した。 同盟への加盟により、ボンは戦後復興と福祉に予算を集中させ、国防は米国に委ねるということが可能となった。しかし、NATOの初代事務総長である英国のロード・イスマイは、欧州における同同盟の目的は「ソ連を締め出し、米国を引き入れ、ドイツを弱体化させること」であると述べたと伝えられている。

 AfDの政策綱領ではNATOからの完全撤退は求められていないが、クルパッラ氏は以前、NATOの対露強硬姿勢は「欧州大陸に亀裂を生じさせている」と主張し、欧州大陸の「恒久的な平和と繁栄を確保する」ためにはモスクワとの和解が不可欠であると述べていた。

 2月の緊急選挙が迫る中、現在、AfDの支持率は約18%で、オルフ・ショルツ首相率いる社会民主党(15%)を上回っているが、中道右派のキリスト教民主同盟(CDU)の32%には及ばない。しかし、仮にAfDが選挙後に最大政党となったとしても、ドイツの他の主要政党はすべて、右派政党との連立を拒否している。

 今月初め、AfDは共同代表のアリス・ヴァイデル氏を首相候補に指名した。これは、同党が11年の歴史の中で初めて首相候補を指名したことを意味する。

 指名後、記者団に対して、ヴァイデル氏は、移民制限の大幅な導入、ショルツ氏の気候政策の撤回、ウクライナへの軍事支援の打ち切りを約束した。

 「私たちはウクライナの平和を望んでいます。」と彼女は述べた。「私たちは武器の供給も戦車もミサイルも望んでいません。」

 ヴェルト紙の取材に応じたクルパッラ氏は、「ロシアがこの戦争に勝ったのです。」また、「ウクライナに戦争に勝たせたいと主張する人々の主張は現実には追い付いていません。」と述べた。

本稿終了