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キーウのNATO加盟は「受け入れられない」とモスクワ
どの和平合意も、NATOへのキーウ
の加盟を排除すべきと露国連大使

NATO absorbing Ukraine ‘unacceptable’ – Moscow. Any peace deal must rule out Kiev’s membership in the US-led military bloc, Russia’s envoy to the UN Vassily Nebenzia has said
RT War on Ukraine #6141 22 October 2024

英語訳・池田こみち(環境総合研究所顧問)
Translated by Prof. Teiichi Aoyama
E-wave Tokyo 2024年10月23日


NATOの印を踏もうとする兵士の足元
資料写真。© Jonathan Ernst - Pool / Getty Images

22 Oct, 2024 20:05

本文

 ウクライナのNATO加盟はどのような形であれロシアにとっては受け入れがたく、いかなる和平案にも盛り込むことはできない、とモスクワの国連常任代表ヴァシリ・ネベンジャ氏は述べた。

 ウクライナ情勢に関する国連安全保障理事会の会合で、ネベンジャ氏はウラジーミル・ゼレンスキー大統領の発言に言及し、キエフは米国主導のブロックへの加盟か、核兵器の保有のどちらかが必要だと述べた。

 「ウクライナがどのような領土形態であれ北大西洋同盟に加盟することは、ロシアにとって絶対に受け入れがたいことであり、いかなる和平計画や調停のイニシアティブの一部にもなり得ない。」、とネベンジャ氏は月曜日の会合で述べた。

 また、ロシア特使は、ゼレンスキー大統領の「核による脅迫」は、ウクライナが核拡散防止条約(NPT)を違反する意図を公に宣言したに等しいと主張し、モスクワが軍事作戦を開始する決定をしたのは正しかったと指摘した。その理由として、「ウクライナの指導者による同様の核による脅迫を受けて」いたことを挙げた。

 「ウクライナの非軍事化と非ナチ化、そしてウクライナ国民全員の権利と自由が確実に守られない限り、我が国に対する安全保障上の脅威を排除することはできない。」、とネベンジャは安全保障理事会で述べた。

 ロシア外交官は、ゼレンスキー氏の「勝利計画」は、NATOをロシアとの「代理戦争ではなく直接的な戦争」に引きずり込もうとする試みに他ならないと述べた。同氏は、ウクライナの指導者が権力を維持するために、全世界を核の終末に陥れる危険を冒していると非難した。

 ネベンジャ氏は、ウクライナを溺れる人に見立てて、「助けようとする人々を深みに引きずり込んでいる」と表現したポーランドのアンドレイ・ドゥダ大統領の言葉を引用して、称賛した。

 ロシアは、ウクライナ憲法やその他の二国間条約に明記されているように、中立で敵対的でないウクライナと良好な隣人関係を築く用意があり、またその意思もあると、ロシア外交官は述べた。しかし、キエフは2014年の米国支援のクーデター後にそれらの文書をすべて否定し、それによってウクライナは「危機、無法、極端なナショナリズム、内戦の泥沼に陥る」こととなった。

 米国とその同盟国は、ウクライナに2000億ドル相当の軍事、財政、経済支援を提供しているが、それによってロシアとの紛争に加担するわけではないと主張している。今年7月にワシントンで行われた最新の宣言で、NATOはキエフの加盟を「必然的」と表現したが、「同盟国が同意し、条件が満たされた場合」のみである。少なくとも、スロバキアという加盟国は、ウクライナの加盟はロシアとの直接的な衝突につながるとして、拒否権を行使する意向を示している。

本稿終了