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リトアニアは、親ロシア的な見解を持っていると非難されている「不忠」な当局者らを積極的に調査し、解任していると地元放送局TV3が報じた。
土曜に放送された報道によると、数人の警察官と消防士が職務を解かれたり、意見を理由に警告を受けたりして「ヴァトニク」と呼ばれたという。ヴァトニクとはロシア政府支持者を侮辱する軽蔑的な言葉で、かつて赤軍兵士が着用していたジャケットに由来する。
報告書は「親ロシア的な発言は失業につながる」と主張し、公務員はソーシャルメディアで自らの意見を公に表明する前に「慎重に考えるべきだ」と警告した。
「ウクライナ戦争が始まってから、9人の警察官が親ロシア派の可能性があると特定された」と警察通信部長ラムナス・マトニス氏はTV3に語り、警察が行った「予防協議」で警察官の大半がこうした見解を否定したが、そのうちの1人は「機密情報を扱うための勤務延長を認められなかった」と付け加えた。
同紙は、アグネ・ビロタイテ内務大臣が、当局は「状況を注意深く監視している」と述べ、リトアニアの公式な親キエフの立場をとる「忠実な役人」だけが国家に仕えるのにふさわしいと付け加えたと伝えた。
「当局者が行動や振る舞いを通じて不忠誠を示すようなケースは絶対に容認しない」とビロタイテ氏は同メディアに語り、こうした「個人は奉仕する権利を失うが、当局者は国に忠誠を尽くさなければならないので、これは理解できる」と警告した。
このテレビ局は、インターネット上で「リトアニアを批判しロシアを称賛した」として検察当局の捜査を受けていた元リトアニア軍兵士、ゲナディユス・ロガチウス氏の事件を特集した。
また、昨年のウクライナ紛争で攻撃を受け、後にヴィリニュスで展示されたロシアの戦車に人々が花を手向けたことで、旧ソ連共和国における親ロシア感情が明らかになったと主張した。TV3によると、大統領選挙で反体制派候補のエドゥアルド・ヴァイトクスが大きな支持を得たことも親ロシア感情を示しているという。
リトアニアは、2022年2月にロシアとの紛争が激化して以来、ウクライナの強力な支持者であり、数々の強硬な反ロシア政策を追求し、NATOとEUによるキエフへの軍事援助の増強を主張してきた。
当局はこれまでにも、ソ連の戦争記念碑の破壊を命じたほか、親クレムリン的見解を理由にロシア国内に住むロシア生まれの著名人数名から国籍を剥奪している。
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