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【視点】ロシアからの
穀物輸入が激増 
なぜ日本は声高に
宣伝しないのか

 Sputnik 日本 War in Ukraine #3876 21 July 2023


独立系メディア E-wave Tokyo 2023年7月24日
2023年7月21日, 17:04 穀物収穫開始 - Sputnik 日本, 1920, 21.07.2023 © Sputnik / Vitaly Timkiv

本文

 首脳を含めた日本政府は定期的に、ロシアはエネルギー分野における日本の重要なパートナー国であり続けていると表明している。さらに、日本の財務省の最新のデータによれば、日本は今年上半期、ロシアからの穀物の輸入を509.7%も増加させている。

 つまり、対露制裁が発動されている中、この品目の貿易がロシアと日本の関係において重要な役割を維持していることはまったく明らかである。ロシアは日本にとって、天然ガスや石油といった部門だけでなく、農産品に関しても、戦略的に重要な経済パートナーになったと断言することはできるのか。

 そして、もしそうであるなら、日本はなぜ経済における「穀物の収穫」をこっそり得ながら、これを声高に宣伝しようとしないのか。スプートニク通信が専門家に話を聞いた。
一方で、ロシアと欧米諸国との間で結ばれた穀物輸出合意は、ロシアに対する義務不履行を理由に中断されている。

 ロシア科学アカデミー中国・現代アジア研究所の学術研究モニタリング部を率いるオレグ・カザコフ部長は、日本のロシア産穀物の輸入は、実際、ロシアと日本の2カ国関係において非常にポジティブな要素となっていると指摘している。

 「しかし、日本は、現在の欧米とロシアとの対立を背景に、このことを公にはしていません。というのも、(ウクライナ危機を原因とした)政治的な対立が強まった場合、この日本にとって有益な貿易が中断されてしまう恐れがあるからです。

 一方で、ロシア産の穀物の日本への輸出が継続され、さらには大幅に拡大しているということは、日本にとってこの品目の輸入がきわめて重要なものであることを証明しています。しかも、ロシアからの穀物輸入が重要なのは、日本にとってだけではありません。

 現在、多くの国々で悪天候を理由に穀物の収穫が少なくなっていることから、この問題は国際レベルのものとなっています。世界は穀物供給の減少に直面しており、価格の大幅上昇が予想されています。そこで日本は代替の国を探す必要に迫られています。つまり、穀物供給に関する空白を埋めることのできる取引相手が必要なのです」