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オピニオン:私はシャルリーではない
トルコの地震被害者に対する
風刺と無慈悲な扱い

現代史上最大級の地震の犠牲者を嘲笑することは、

フランス社会で受け入れられていると思われる
人道的でない行為の程度を明らかにする。

 I am not Charlie: Satire and dehumanization of Türkiye earthquake
victims: opinion. Mocking victims of one of largest earthquakes in
contemporary history reveals extent of dehumanization
that seems to be acceptable in French society

yenisafak.com  War in Ukraine #2741  12 Feb 2023

英語語翻訳:池田こみち(E-wave Tokyo)
独立系メディア E-wave Tokyo 2023年2月13日

被害の拡大を防ぐ意味で、漫画は実物ではないイラストを掲載している。もともとあったこの漫画が何かを示しているとすれば、それは、傲慢と無知で地球を歩いてきた人々の中心に常にあった、イラストレーター自身の人間らしさと共感の欠如の喪失である。
18:03 . 2023年11月02日 土曜日


著者:ファリド・ハフェズ
著者は、ジョージタウン大学ブリッジ・イニシアチブ(The Bridge Initiative)の国際学著名客員教授、上級研究員。また、毎年発行される「欧州イスラム恐怖症レポート」の共同編集者でもある。


本文

 イスタンブール(AA) - イスラム教の預言者ムハンマドを侮辱する漫画の再掲載で大きな論争を巻き起こしたものの、12人が死亡した襲撃事件の被害者となった後、連帯の大きな波を得ているフランスの風刺雑誌、シャルリー・エブドが、(またしても)当然ながら大きな批判を受ける漫画を掲載した。

 2015年、本社が襲撃され12人が死亡した後、ヨーロッパを中心に多くの人々が言論の自由を守るために結集し、同誌と連帯して「Je suis Charlie(私はチャーリー)」と唱えた。しかし、同誌は反イスラム差別を含む人種差別的な内容を長年にわたり掲載してきた経緯もある。

- 地震被災者の非人間化(dehumanization)
シリアとトルコで地震が発生した初日、シャルリー・エブドは「今日の漫画」という見出しで、崩壊寸前で瓦礫となった建物、ひっくり返った車、地震の余波で積み上げられた瓦礫の山などを描いた。漫画の上には「トルコで地震」と書かれ、下には「戦車を送る必要さえない」と書かれていた。

 この画家が風刺として描いたものは、風刺ペンの究極の標的である権力構造への批判とは何の関係もない。現代史上最大級の地震の犠牲者を嘲笑し、いまだに瓦礫の下から引きずり出されている人もいることから、フランス社会で許容されていると思われるdehumanization(人間性喪失=非人間化)の程度が明らかになった。マグニチュード7.7と7.6のカフラマンマラ地震で何千人もの人が亡くなっているのに、地震で亡くなった人たちや長年にわたるシリアでの戦争の犠牲者をからかうのは、賢明な批判とはほど遠いものだ。

- 人種差別の影にある人道支援
 そして実際、多くのヨーロッパ諸国が地震の被災者支援に乗り出し、避難所のない何千人もの人々を助け、瓦礫の下にいる人々を救出するために資金援助や軍人、装備を送ったが、この漫画はイスラム教徒が多数派のこの国の人々に対する人道的反応の欠如を映し出しているのである。

 この描写は決してユニークなものではなく、シャルリー・エブドの悪名高い人種差別の歴史と連続するものであるばかりではない。フランスは、イスラム教徒の市民社会を取り締まり、彼らの組織を閉鎖し、平等な市民として生きる権利を守ろうとする反人種差別的な非政府組織の抵抗を攻撃する、最も攻撃的な国の一つとなっているのである。

 一方、この描写は、自国政府の地震被災者支援を批判する極右政治家たちにも相通じるものがある。フランス政府は彼らへの援助を申し出ているが、極右の政治家の中には、金銭的な援助を一切送るなと言う人もいる。

 何よりもこの漫画は、長い伝統の結果であり、イスラム教徒を「他者」としての人間性を奪い続けた後、自分自身の人間性に何が起こるかを示示すものだ。絶望の時、愛する者、親や子供を失い、多くの避難民、10年以上も家と呼ばれる場所を失った内戦の犠牲者の時でさえ、共感の欠如がある。

 この漫画が何かを示しているとすれば、それは、傲慢と無知で地球を歩いてきた人々の中心に常にあった、イラストレーター自身の人間らしさと共感の欠如の喪失である。