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ウクライナ危機:ラブロフ氏、ブリンケン氏
との通話で米国の対ロシア「プロパガンダ」を非難

Ukraine crisis: Lavrov accuses U.S. of 'propaganda'
against Russia in call with Blinken
CGTNE 2022年2月12日

ロシア翻訳:青山貞一(東京都市大学名誉教授)
独立系メディア E-wave Tokyo 2022年2月13日
 

Photo:CGTN news.cgtn.com

本文

 ロシア外務省は土曜日、セルゲイ・ラブロフ外相がアントニー・ブリンケン米国務長官との電話会談で、ロシアの「侵略」の可能性についてワシントンが「プロパガンダ・キャンペーン」を展開していると非難したと発表した。

 ワシントンは金曜日に、空爆を含むロシアのウクライナへの「侵攻」は「いつでも」起こりうると述べた。モスクワは、北大西洋条約機構の同盟国による侵略から自国の安全を守るために、ウクライナの国境付近に10万人以上の軍隊を集結させたと述べ、このシナリオを繰り返し否定してきた。

 土曜日のブリンケン氏との電話会談の記録では、ラブロフ氏は、ワシントンとブリュッセルはロシアの安全保障に関する重要な要求を無視しているとも述べている。

 この2人の外交官トップの電話は、ロシアのプーチン大統領とジョー・バイデン米国大統領の電話会談が土曜日の午前11時(SET)に予定されていたわずか数時間前に行われた。

 ホワイトハウス関係者によると、プーチンは首脳間の電話会談を月曜日に行うよう要求したが、バイデンはもっと早く実施することを望んだという。

 12月に行われたバイデン氏とプーチン氏の2回の電話会談では、何の打開策も得られなかった。木曜日にベルリンで行われたロシア、ウクライナ、ドイツ、フランスの4カ国協議では、何の進展もなかった。

ウクライナは「パニック」に対して警告を発している。


首都キエフ中心部の通りを歩くウクライナ人(2022年1月24日)。/CFP

 ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は土曜日、ロシアによる自国への攻撃が差し迫っているという警告は「パニック」を煽っていると述べ、「侵略」計画の確固たる証拠を見るよう要求した。

 ウクライナの指導者たちは、全面戦争の見通しを説得しようとしてきた。なぜなら、それが不安定な同国の経済や国民のモラルに悪影響を及ぼすからだ。

 「我々はすべてのリスクを理解している。リスクがあることは理解している」とゼレンスキーは記者団に語った。

 「今、国民の最大の敵は、わが国のパニックである。そして、こうした情報はすべてパニックを誘発するだけで、何の役にも立たない」と述べた。「もし、あなたや誰かが、100パーセントの確率で侵略されるという追加情報を持っているならば、それを我々に教えてほしい」とも述べた。

 米国務省は土曜日、「ウクライナに対するロシアの軍事行動の脅威が続いている」として、キエフの米国大使館のほとんどの職員に退去を命じた。

 イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、ドイツ、オランダは土曜日、自国民にウクライナからの脱出を促す国々に加わった。

 一方、ロシアは土曜日に、キエフや他の国による「挑発」を恐れて、ウクライナの外交官数を「最適化」することに決めたと発表した。

 モスクワは職員数の削減を意味するかどうかは明言しなかったが、ウクライナの大使館と領事館は引き続き主要な機能を果たすと述べた。

部隊の集結


2022年2月9日、ウクライナのキエフのボリスピル空港で、米軍物資を積んだナショナル航空のボーイング747-412を降ろすウクライナ軍の軍人たち。/CFP

 米国はポーランドに3,000人の追加部隊を派遣すると、ポーランド国防省が金曜日遅くに発表した。

 この追加部隊は、必要に応じてヨーロッパに派遣できるようすでに警戒態勢に入っている8,500人の兵士と、バイデン政権が今月初めにポーランドとルーマニアに派遣すると発表した約3,000人のアメリカ軍に加えて、追加される。

 RIA通信が土曜日に報じたところによると、ロシア黒海艦隊の30隻以上の艦船が、海軍の広範囲な訓練の一環としてクリミア半島付近で訓練を開始した。

 そして今週、ロシアは隣国ベラルーシで合同軍事演習を開始し、黒海で海軍の演習を行った。

 現在、米国は黒海に艦船を配置していないが、米海軍はここ数週間、欧州に駆逐艦4隻を追加派遣している。