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専門家は警告
世界の小麦供給はあと10週間
 
広範な肥料不足、サプライチェーンの問題、
記録的な干ばつが危機の主な理由

World has only 10 weeks of wheat supply left, expert warns
Widespread fertilizer shortages, supply-chain issues and record
droughts are the major reasons behind the crisis

RT War in Ukraine -
#862
May 25 2022


ロシア語翻訳・青山貞一(東京都市大学名誉教授) 
独立系メディア E-wave Tokyo 2022年5月26日


小麦の供給はあと10週間しかない。
© Getty Images / Rajko Simunovic / EyeEm


本文

 人工知能と公共・民間データを用いて食料供給動向を予測するグローバル企業Gro IntelligenceのCEO、サラ・メンカー(Sara Menker)女史によると、世界の食料不安は2008年の金融危機以来の水準に達しているとのことです。彼女は国連で、世界には約10週間分の小麦が手元にあると述べた。

 土曜日に安全保障理事会の特別会合で演説しながら、彼女はロシアとウクライナの紛争が食糧安全保障危機の原因ではなく、「長い間燃えていた火に燃料を追加しただけ 」と述べました。

 専門家は、危機の背後にある主要な理由として、広範な肥料不足、サプライチェーンの問題、記録的な干ばつを指摘した。

 「これは周期的なものではない、地震的なものだ。戦争が明日終わったとしても、食糧安全保障の問題は、協調して行動しない限り、すぐには解決しないのです」とメンカー氏は指摘しました。

 彼女は、「積極的な世界的行動がなければ、我々は並外れた量の人的被害と経済的損害を被る危険性がある」と強調しました。

 過去2ヶ月間、小麦の価格が過去最高値に急騰したため、穀物の危機は世界中で感じられている。ロシア、カザフスタン、インドなどの主要生産国は、国内市場を守るために輸出を中止し、ウクライナでは紛争が続いているため供給が危ぶまれている。このため、世界各地で食糧難と飢餓の懸念が広がっている。

 国連世界食糧計画のデビッド・ビーズリー事務局長は以前、43カ国で4900万人がすでに 「飢饉の扉を叩いている」と発言していた。