エントランスへはここをクリック   

速報
トーチカ-Uミサイル
(NATO分類、SS-21)
露語技術文献の翻訳から
分かったこと推定されること
 
War in Ukraine -
#851
May 24 2022


青山貞一(東京都市大学名誉教授)
独立系メディア E-wave Tokyo 2023年5月24日


エカテリンブルクでの勝利パレードのリハーサルでのTochka-Uミサイルシステム(2009) Source: WikimediaCommons , CC BY-SA 3.0, Ссылка
,

 2月24日~現在において、ウクライナ軍が頻繁にウクライナ戦争で用いている「トーチカ-U」(NATO分類、SS-21)ミサイルのロシア語技術文献を数日かけ全訳した。ロシア国防省中尉は、毎日の成果報告の中で、この「トーチカ-U」を撃墜したと、数値を上げ報告している。

 露語技術資料ではロシアは、ウクライナ戦争より2~3年前に、「トーチカ-U」の使用、修復などをすべて終了しており、その後は、「イスカンダル-M」という新型ミサイルを開発しているとある。実際、ウクライナ戦争中、黒海の駆逐艦から「イスカンダル-M」を発射しウクライナ本土を攻撃したという露国防省中尉の報告もある。

 「トーチカ-U」にはいろいろなタイプがあり、核弾頭を載せるタイプもあれば、ひとつのミサイルが着弾すると周辺数ヘクタールに殺傷力がある物質を多数まき散らすなど、致命的な側面を持っている。

 今回の技術資料の翻訳から、旧ソ連時代から今日までの「トーチカ-U」の研究、開発、生産、大量生産、現場での使用、導入した国々などが詳細に書かれており、ウクライナが戦争前にどれだけの「トーチカ-U」のランチャー(発射台)をもち、500~900ものミサイルを保持していたことも記されている。

 一般市民を巻き添えや盾にすることで知られるウクライナ流の戦争戦術との関係で「トーチカ-U」が重要な役割をはたしていたことも十分想定できる。すなわちウクライナ戦争時、ウクライナ軍が一般市民を巻き添え大虐殺の武器である可能性が大きい。実際ドンパスの鉄道駅近くの広場などから、「トーチカ-U」の残存物が発見され、鮮明な写真もある。

 全訳文は追って投稿する。