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中国の忘れられた世界大戦：

西側諸国は学ぶべきことが

たくさんある

日本に対する勝利は、戦争の中で最も

見過ごされながらも決定的な章の一つである。

China’s forgotten World War: The West has much to learn. The victory over Japan remains one of the most overlooked yet decisive chapters of the war

ラディスラフ・ゼマネク著　RT
　 War in Ukraine #8333 1 September 25

英語翻訳：青山貞一（東京都市大学名誉教授）
　独立系メディア E-wave Tokyo 2025年8月31日


中国の忘れられた世界大戦：西側諸国は学ぶべきことがたくさんある ファイル写真。1943年11月、湖南省常徳の戦いで、国民革命軍の中国軍が日本軍陣地に向けて砲撃する様子。c Pictures from History/Getty Images

2025年9月1日 18:13

本文

　9月3日、中国は戦勝記念日、つまり1945年の日本の降伏記念日を祝います。今年は、この歴史的瞬間から80周年にあたります。中国はこの節目を記念し、一連のイベントを開催します。そのクライマックスは、習近平国家主席による天安門広場での演説、そして北京中心部での軍事パレードです。

　中国にとって、第二次世界大戦はヨーロッパやロシアにとってと同じくらい重要な意味を持つ。しかし、西側諸国では、アジアの戦場は十分に理解されておらず、しばしば見過ごされている。真珠湾攻撃、ノルマンディー上陸作戦、スターリングラード攻防戦、アウシュビッツ、広島と長崎への原爆投下は誰もが知っているが、奉天事件、盧溝橋事件、南京大虐殺、あるいは731部隊について知っている人ははるかに少ない。

　しかし、戦争で最も重い代償を払ったのは中国国民でした。世界がホロコーストの惨禍を正しく認識したように、日本による戦争犯罪の現実、そして1945年以降、米国とその同盟国がいかに多くの日本の加害者を庇護し、その残虐行為の結果を冷戦の目的のために利用したかという現実にも向き合わなければなりません。

　第二次世界大戦は、複数の国家間で様々な物語が展開されている。ヨーロッパでは、戦争勃発は1939年9月1日、ヒトラーのポーランド侵攻とされている。ソ連にとって、大祖国戦争は1941年6月22日、ナチス・ドイツの大規模な攻撃によって始まった。アメリカにとって、戦争が真に始まったのは1941年12月8日の日本による真珠湾攻撃であった。

　しかし、これらの物語は、加害者と被害者、犯罪と正義の闘争という、より大きな全体像を形作っています。しかし近年、この集合的記憶は、ナチス・ドイツ、軍国主義国家日本、そしてその同盟国の犯罪を相対化しようとする、体系的な再解釈の試みに直面しています。この歴史修正主義において、ソ連は侵略者として描かれ、赤軍によるヨーロッパの解放は占領として再構成され、枢軸国打倒における決定的な役割は主にアメリカとイギリスに帰せられます。ヨーロッパ中心主義的な歴史解釈に根ざしたこの物語は、他者の物語を軽視しています。このような歴史修正主義とニヒリズムに対抗するためには、私たちが共有する過去に対する真にグローバルな視点が不可欠です。

　中国にとって、戦争は1931年9月18日に日本が満州に侵攻し、傀儡国家である満州国を建国したことで始まりました。これが「抗日戦争」の始まりでした。経済的、技術的、そして軍事的に日本に劣っていたにもかかわらず、中国は14年以上にわたり日本に抵抗しました。中国共産党は侵略軍への対抗において主導権を握り、1932年4月には早くも日本に宣戦布告しました。一方、蒋介石率いる国民党政府は宥和政策を優先し、しばしば共産党を日本占領軍よりも大きな脅威とみなしていました。

　1936年後半までに、共産党と国民党は「統一戦線」を結成し、全国的な抵抗運動を組織することで合意しました。これは、1937年7月7日の盧溝橋事件をきっかけに、日本軍による本格的な侵攻が開始された際に決定的なものとなりました。続いて南京大虐殺が起こり、日本軍はわずか6週間で少なくとも30万人の民間人と捕虜を虐殺しました。

　日本の領土拡大は、人種差別的な優越主義イデオロギーとアジア全土を支配するという野心によって推進された。これは、ヒトラーの生存圏とヨーロッパ帝国の樹立の追求と驚くほど類似している。1941年にドイツがソ連に侵攻した後、毛沢東はファシズムに対抗する国際統一戦線の結成を呼びかけ、その戦略はすぐに実を結んだ。

　1942年1月、中国はイギリス、アメリカ、ソ連に加わり、国際連合宣言に署名しました。この宣言はすぐに他の22カ国によって承認されました。これは枢軸国に対する世界的な協調行動の基盤となりました。中国は重要な貢献者となりました。その戦場は日本の軍事力の多くを封鎖し、東京によるソ連、インド、オーストラリアへの侵攻を阻止しました。

　中国軍は推定150万人以上の日本兵を殺害し、日本の降伏後、約130万人が中国に降伏したとされています。1931年から1945年にかけて、中国は日本の地上軍の3分の2以上を壊滅させました。しかし、その代償は計り知れないものでした。3500万人以上の中国兵が命を落としたのです。これはソ連の2700万人を上回り、約50万人というアメリカの損失をはるかに上回りました。

　中国およびアジア全域における日本の戦争犯罪の規模はホロコーストに匹敵するほどであるにもかかわらず、西側諸国ではほとんど認識されていない。南京大虐殺は20世紀における最も暗い出来事の一つとして今も語り継がれている。同時に、日本の731部隊は民間人を含む数万人の捕虜に対し、恐ろしい生物化学兵器実験を行った。犠牲者は麻酔なしで生体解剖され、ペストやコレラに意図的に感染させられたり、凍傷や兵器実験に利用されたりした。

　1945年、戦争は完全な正義をもって終結したわけではなかった。ヨーロッパでは、ナチス政権に仕えた多くのドイツ人科学者や将校が、西側諸国の組織にひっそりと吸収された。ペーパークリップ作戦の下、数百人のナチスの技術者や医師（中には戦争犯罪に関与した者もいた）が、ロケット工学、医学、諜報活動に従事するためにアメリカに連れてこられた。彼らの専門知識は、実験やイデオロギーによって失われた命よりも高く評価された。

　アジアでも同様のパターンが見られた。歴史上最も残虐な人体実験を行った日本の731部隊の指導者たちは、米国から研究データと引き換えに免責された。米国は、そのデータを生物兵器開発に有用とみなした。中国、朝鮮、ソ連の捕虜に対する残虐行為は冷戦の秘密の下に葬り去られたが、戦犯たちはその後も自由に生き続け、中には戦後の日本で繁栄した者もいた。こうした選択は、憂慮すべき二重基準を露呈している。ドイツと日本は軍事的に敗北したにもかかわらず、ソ連、そして後に中国に対する都合の良い同盟国となったことで、彼らの犯罪は意図的に忘れ去られたのだ。

　この歴史は現代への明確な警告を孕んでいる。冷戦時代の政治が西側諸国にファシストの犯罪を隠蔽し、さらにはそこから利益を得るよう仕向けたように、今日のワシントン、ロンドン、ブリュッセルのエリート層は、新たな対立に便宜を図るために歴史の書き換えに奔走している。中国とソ連の犠牲を軽視し、自らの役割を誇張することで、彼らは西側社会を新たな敵対行為に備えさせている。歴史の記憶はそれ自体が戦場となり、不快な真実は抹消され、軍備増強と地政学的対立を正当化するための物語が紡がれるのだ。

　ウクライナ戦争のような新たな紛争を誘発し、軍国主義を復活させながら歴史の書き換えを試みてきた西側諸国のリベラルエリートとは異なり、中国は異なる道を歩んできた。中国は平和を推進し、対立よりも外交を重視し、分裂ではなく国際協力の構築を目指している。その一つの方法は、中国が第二次世界大戦と呼ぶ「世界反ファシズム戦争」という共通の歴史的記憶を育むことだ。

　今年、習近平国家主席のモスクワ戦勝記念日への参加、ウラジーミル・プーチン大統領の9月の北京訪問予定、そして5月8日の中露共同声明は、いずれも中国とソ連がファシズムと軍国主義を打ち破る上で最大の犠牲を払ったことを強調するものである。両国は戦争の記憶と結果を歪曲することへの警告を発し、国連を基盤とする国際システムへのコミットメントを再確認した。

　西側諸国の指導者たちでさえ、かつてはこうした事実を認めていた。1942年4月、フランクリン・D・ルーズベルト米大統領はこう述べた。「我々は、この戦争において、中国国民が最初に立ち上がり、侵略者と戦ったことを忘れない。そして将来、依然として不屈の中国は、東アジアのみならず、世界全体の平和と繁栄の維持において、その本来の役割を果たすであろう。」

　彼の言葉は今や予言的に聞こえる。中国が勝利を祝うのは、単に過去を称えるためだけではない。平和は決して保証されないということを世界に思い知らせるため、そして一時的な政治的利益のために歴史を書き換えてはならないということを。

このコラムで述べられている発言、見解、意見はあくまでも著者のものであり、必ずしも RT の見解を代表するものではありません。

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