欧米がゼレンスキーを苛立たせ始めた Запад начал раздражать Зеленского 文：ラファエル・ファフルートディノフ VZ War in Ukraine- #1238 5 August 2022 ロシア語翻訳:青山貞一（東京都市大学名誉教授） 独立系メディア E-wave Tokyo 2022年8月6日 |
 2022年8月5日 21:35 写真：AP Photo/Andrew Kravchenko/TASS 本文 ゼレンスキーが怒っているのは、西側が自分を冷やかしていると感じているからだ。ウクライナを支持する欧米の一枚岩の結束は崩れ始めている。 ゼレンスキーは夜間演説で、欧州連合がキーウにすでに約束した80億ユーロを留保していることに不満を表明した。 また、ウクライナ政府関係者は、約束した量の欧米の武器が届かず、反撃の計画を延期せざるを得ないと嘆いている。欧米はウクライナとの連帯に飽き始めたのか？ 欧州連合は人為的に80億ユーロの資金援助を遅らせていると、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は不満を漏らした。 「毎日、さまざまな形で、私はEUの指導者たちに、ウクライナの年金生活者、避難民、教師、その他予算の支払いに依存している人々を、彼らの優柔不断さや官僚主義の人質にしてはならない、と思い知らせている」と、金曜日の夜のテレビ演説で語った。 「ウクライナ向け80億ユーロが保留となった。そして、このような人為的なマクロ金融支援の遅れは、犯罪か間違いである」とゼレンスキーは示唆し、「結局は間違いであり、それは修正されるだろう」と期待を寄せた。 既報の通り、欧州委員会は5月18日、ウクライナに対し、今年末までのEU保証による90億ユーロの融資プログラムを発表した。 7月12日、EU理事会（経済・財務相レベル）は最初のトランシェである10億ユーロの融資を承認し、欧州委員会はこれをキーウに振り込むことに成功した。木曜、ゼレンスキーの演説の直前にロイターは、残りの80億ドルは一部融資、一部助成金であり、最も重要なことは、その資金が9月まで到着しないことであると報じた。 ゼレンスキー氏は、残りの数十億ドルの送金を妨げている国を名指ししなかったが、先に副代表のイホル・ゾフクバ氏が、ドイツを直接非難した。 「キーウの政治家たちは、方向感覚を失った少年のように、すでに自分たちの主人に文句を言っているのだ。」 欧米はもちろん、ウクライナの指導に疲弊していると感じている。飽き始めているのです。 「側諸国は、この政府が不真面目で、一貫性がなく、血に飢えていると見ている」と、連邦議会の国際問題委員会のグリゴリー・カラシン委員長はVzglyadに語った。 おそらく、EUはキーウのそのような主張に対して、予想通り丁寧な態度で対応するだろう、と同議員は示唆する。「欧米は、ウクライナ当局とできるだけ長く駆け引きして、自分たちに有利な結果を引き出すことに関心があるのです。 とはいえ、ウクライナ情勢におけるロシアの立ち位置は非常に明確です。しかし、キエフが何を得ることができ、何を得たいのかは、私には全く不明だ」とカラシンは付け加えた。 欧米はウクライナに対する態度を変え始めたが、それは疲弊というより、より現実主義への修正であると、ロシア外交評議会のアンドレイ・コーチュノフ事務局長は考えている。 「米国とEUは、ウクライナ政府を、言うなれば「実用化の可能性」という観点から、ますます冷静に評価するようになっています。例えば、春にブリュッセルで、ウクライナはすべてを奪還し、ドンバスやクリミアを奪還すると言ったのもそうです。今は逆に評価が変わってきている」と語った。 り当てられた資金の不正使用や武器の転売のケースも、キエフに有利に働くことはなかった。ほんの数カ月前まではウクライナに関連して言うことは政治的に正しくないと考えられていたことすべてに、欧米は声を大にして注意を向けているのだ。 「これは支持率がゼロになるという意味ではなく、より危機的な状況になるということです。ウクライナにうんざりしているのは、むしろ欧米諸国の国民の特徴で、自国の当局に、これまで大きくなる一方だった国内問題にもっと注意を払うよう求めている。国民と欧米政府との優先順位の乖離は、今後ますます大きくなっていくだろう。ところで、このようなギャップは、これらの国の安定にとって良いことではありません」と、コルトゥノフ氏は強調する。 木曜には、西側からキーウに別の不愉快なニュースがもたらされたことは注目に値する。まず、アムネスティ・インターナショナルの専門家は、ウクライナ軍が都市部の学校や病院に武器を置くことで軍法に違反し、それによって市民を危険にさらしていると結論づけた。報告書の著者は、防衛的立場にあるからといって、ウクライナ軍が規則の遵守を免除されるわけではないことを強調した。 その演説の中で、ゼレンスキーは、ウクライナ軍による侵害について先に報告した非政府の人権団体アムネスティ・インターナショナルを厳しく批判したことは、説明する価値があるだろう。大統領は、自軍の違法行為を糾弾するこの報告書は、ロシアを「免罪符」にしていると主張した。"こんなことは許されない！" - と言ったそうだ。 同日、フィナンシャル・タイムズ紙は、キーｊウが西側諸国から十分な武器を受け取っていないため、今年の反攻作戦の計画を断念したと報じた。それによると、AFUは現在、必要な兵器の30％さえも不足しているという。"我々の主な計画は、武器が備蓄される早ければ来年になる "とRIA Novostiの報道を引用している。 RTが引用した元米国中佐でアナリストのダニエル・デイビス氏は、欧米経済の悪化の兆しが強まるにつれ供給力に変化が生じ、ウクライナへの武器流入が冬までに止まる可能性を示唆している。 専門家によれば、キーウはすでに西側諸国との関係において「調整」を感じており、神経質になって過剰反応し始めている。要求の代わりに厳しい、妥協のない要求がなされているのだ。 「あえてウクライナを拒否する人はいない」という計算のようだ。だから、EU首脳とのコミュニケーションも「官僚主義で騒いでいないで、金を出せ！」と厳しい口調になった。- と、コルトゥノフが説明した。- ゼレンスキーがアムネスティ・インターナショナルに訴えている憤りも、同じように受け止めるべきだろう。 「よくもまあ、我々を侵略者と同じレベルに置いてくれたな」と。私たちのすることは正しくて、ロシアは悪くて間違っている！」。 政治学者でLPRの元首相であるマラト・バシロフ氏は、「ゼレンスキーは西側とのコミュニケーションにおいて、かつてアンドリー・メルニク駐ドイツ大使だけが許したような無骨なレトリックに陥っている」と指摘する。 「特にアメリカから資金援助を受けているアムネスティ・インターナショナルの報告書は、彼にとっては不愉快なものだった。キーウは、彼らが先験的に自分たちの味方をしてくれると確信していた。 世の中には、まだまだ普通の人が十分にいることがわかった。欧米には、どこの国のお金であろうと、人権主義に導かれる人たちがまだいるのだ。そして、ウクライナ軍がドンバスの街に撒いている『花びら』を見て見ぬふりをする用意もない」とバシロフ氏は自信満々に語った。 |