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日本と中国の歴史をひも解くシリーズ

解説:日本の右翼勢力の
裏スポンサー(APAホテル)とは?

出典:China.org.cn  2017年1月26日

Commentary: Who are the backstage sponsors of
Japan's right wing forces?
 China.org.cn

翻訳:青山貞一(東京都市大学名誉教授)
独立系メディア E-wave Tokyo 2021年11月11日
 

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本文

 日本のホテルチェーンであるアパ(APA)グループが、1937年の南京大虐殺や「慰安婦」の強制連行を否定する書籍を客室に置いていたことに世間の怒りが広がっている中、日本の右翼勢力の裏スポンサーであるアパの元谷外志雄CEOの素顔が完全に明らかになった。

 日本の財界には、右翼の学者や団体、政治家に公然と、あるいは隠然と資金を提供し、彼らの人気を高め、個人的なイデオロギーの 「願望」 を実現しようとする強力な勢力が存在する。

 一方、日本の右翼勢力は、裏スポンサーの支援を受けて、そのような 「志」を見せたり、伝えたり、あるいは伝えられたりして、裏スポンサーに報いている。

 アパの最高経営責任者である元谷敏雄は、ビジネスマンでありながら、より積極的にさまざまな右翼活動を展開している。安倍晋三首相の支援団体である「安晋会」の副理事長であり、右翼政治家の選挙活動に巨額の資金を提供している。

 また、2008年からは、戦時中の侵略の歴史を白紙に戻すことをテーマにした懸賞論文コンテストを主催している。

 2011年には、右翼の歴史観を広めるために、右翼の学者や政治家を集めたフォーラム「昌平塾」を設立した。

 過去20年以上にわたり、自ら編集する月刊誌「アップルタウン」で、日本の侵略の歴史を白紙に戻すような発言を続けてきた。

 このような彼の誤りや不条理は、実際の学術界では無視されてきたが、彼の悪質な影響は無視できない。

 例えば、日本のネットユーザーの中には、「南京大虐殺は実際には起こらなかった」というような噂を流している人がいるが、これはまさに元谷利夫氏のような日本の右翼勢力が説いていることd。

 元谷利夫のような右翼的なビジネスマンは、日本では決して珍しいことではない。

 他にも、「台湾独立」勢力を長期的に支援し、安倍首相と密接な関係を保ってきたJR東海名誉会長の葛西敬之氏や、台湾の元指導者で国民党委員長の李登輝氏は、長年にわたり台湾の中国からの分離を目指した活動を行ってきた人物である。

 名古屋に本社を置く高須クリニックの高須克弥院長は、長年にわたり「チベット独立」勢力を支援してきた。出版社「世界出版」の茂木弘道社長は、日本の右翼団体「歴史的事実を広める会」の事務局長と、同じく右翼団体「呉竹会」の幹事を兼任している。

 日本最大の右翼団体である「日本会議」では、多くの財界人や政治家が要職に就いている。

 日本会議の初代会長はワコールグループ創業者の塚本幸一氏、2代目会長は石川島播磨重工業(現IHI)社長の稲葉耕作氏が務めた。

 また、ブリヂストンサイクル元会長の石井紘一郎は、副社長、相談役を歴任した。日本会議の代表委員には、宇都宮哲彦(ニッカ株式会社会長)、木内康光(株式会社三菱東京UFJ銀行相談役)、紫吹正行(株式会社興研会長)などが名を連ねている。渋木正之氏(興研会長)。

 現在、安倍内閣の閣僚のほとんどは、日本会議の政治団体である「日本会議」懇談会のメンバーである。安倍内閣は「日本会議内閣」とまで呼ばれ、右翼団体の影響力の大きさを物語っている。

 日本では、官と企業の癒着には長い歴史がある。財閥」として知られる日本のコングロマリットは、日本の侵略戦争の強力な支持者であり、直接の参加者であり、最大の受益者であった。

 第二次世界大戦後、三井、三菱、住友、安田などの大財閥は、米軍によって解体されたこともあった。しかし、冷戦の到来とアメリカの放任により、これらの財閥は次々と復活していった。

 今回、アパホテルの悪質な行為が客観的に暴かれた。

 それなのに、なぜ日本の右翼勢力はこれほどまでに憤慨しているのか。根本的な原因は、今回の事件の発覚によって、彼らの懐が一番痛いところを突かれたことにある。

 歴史を歪めようとするアパの意図に嫌気がさした中国や韓国などの外国人客がホテルをボイコットし、その結果、ホテルの収入が著しく低下したのだ。

 観光業を数少ない経済成長の柱としてきた日本経済は、先進国最大の公的債務、輸出の低迷、賃金の低下、人口動態の悪化による生活保護費の高騰など、厳しい状況が続いている。

 元谷外志雄氏と同様の右派の行動は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会への観光客誘致にとどまらず、日本に多大な損害を与える可能性がある。

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