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人権の歴史に残るカナダの凶悪犯罪を
検証する時が来た
林蘭(Lin Lan) 環球時報
 2021年6月24日
Time to look into Canada’s heinous crime
in human rights history

By Lin Lan Global Times June 24

池田こみち Komichi Ikeda(環境総合研究所顧問)
 独立系メディア E-wave Tokyo 2021年6月25日 公開
 

Canada's Stained Human Rights Record. Graphic: Jin Jianyu
カナダの汚れた人権の記録 グラフィックス:Jin Jianyu

<本文>

 中国は、ロシア、ベラルーシ、イランなどの国々を代表して、国連(UN)人権理事会において、カナダの寄宿学校跡地で先住民族の子どもたち215人の遺骨が
発見されたことについて、調査を行うように要求した。

 歴史の汚点に直面して、カナダ政府は真摯な態度を示さなかった。カナダのジャスティン・トルドー首相は12日、「カナダの真実と和解の委員会」が2008年から2015年まで、先住民の虐待に取り組んできたと主張した。

 カナダが自ら調査することで公正な結論を導き出し、「開かれた姿勢」を証明できるかどうかは大いに疑問である。カナダ政府とローマ・カトリック教会は互いの責任を回避しており、レジデンシャル・スクール(カナダの先住民寄宿学校)のほとんどは徹底的に調査されていない。カナダには、徹底した調査を行う誠意と政治的勇気があるのだろうか。

 犯罪を無視するだけでなく、トルドーは国連での中国の呼びかけに応じる際、中国の新疆でのいわゆる人権問題を誹謗中傷する図々しさを持っている。「中国の真実(究明と)和解委員会はどこにあるのか?」とトルドー氏は主張した。

 トルドー氏の告発は全く通用しない。ウイグル人とその文化は新疆で完全に保護されている。中国は外国の外交官や国連関係者を何度も新疆に招待し、理解を深めるために多くのビデオ会議を開いている。カナダは、自分のいわゆる価値観に基づいて、発展途上国の人権問題に干渉し続けている。しかし、カナダの悪行は、自らの偽善的な価値観と人類共通の道徳観を踏みにじっている。

 「中国国際問題研究所の上級研究員である楊西瑜(Yang Xiyu)氏は、「他国の内政には干渉するが、自国の内政は他国には関係ない-これがカナダなど一部の欧米諸国の論理である」と水曜日に環球時報に語った。

 1978年に閉鎖されたブリティッシュ・コロンビア州のカムループス・インディアン寄宿学校で発見された215人の子どもたちの遺体の中には、わずか3歳の子どももいたという。カナダはこの件に関して、象徴的なジェスチャーを行った。連邦政府のすべての建物に国旗を半旗掲揚することを命じたり、ブリティッシュ・コロンビア州議会で黙祷を捧げたり、バンクーバー・アート・ギャラリーの階段に215足の靴を並べたり、多くのカナダ人が「Every Child Matters」のTシャツを着て団結を示したりした。

 しかし、どれも実質的な解決にはつながらず、政治家の「心が痛む」などのつぶやきも、不幸な子供たちに公平な結論を与えるものではなかった。これらの動きは、中国外務大臣の趙麗健(Zhao Lijian)報道官が言ったように、「ワニの涙」(訳注:ワニの涙は、偽善者が悲しみの偽の涙を流すなど、誤った、不誠実な感情の表れ)に過ぎない。徹底的で公平な調査が必要だ。

 遺骨の発見後、人権理事会の特別手続きの専門家等と先住民の権利に関する特別審査官は、この件に関する共同声明を発表し、カナダに本格的な調査を行うよう求めた。

 趙(Zhao)報道官は水曜日に、「先住民に対する人権侵害についていつ調査を行うのか。どうやって補償するのか。組織的な人種差別に対して、いつ対策を立てるのか。と、カナダに質問したい。」と語った。

 「カナダが人類の文明の過程で犯したこのような極悪非道な犯罪に直面したとき、国の大小にかかわらず、共通の立場をとるべきです。多国間の共同調査によって真実を解明し、歴史上の人権侵害の事実を明らかにするのです。」とヤン(Yang)氏は述べている。

 象徴的な表現や謝罪だけでは、残された歴史的問題を解決することはできない。トルドー政権は、教会に責任を転嫁し、政府の歴史的責任を些細なことに矮小化しようとした。国際社会は決してこれに同意しないだろう。