パソコンによる環境情報システムのさきがけ環境総合研究所のSuperシリーズ 2013/11/25更新
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3次元流体大気拡散シミュレーション

地形・建築物・構造物の影響を考慮した3次元流体モデルによる大気汚染シミュレーション計算サービスです

 これまでの環境影響評価(環境アセスメント)、環境影響調査(廃棄物処理法による)等で大気汚染拡散予測に用いられてきたプルームモデル等は、山間地、丘陵地、市街地等において地形、建築物、構造物が風の流れ、大気汚染の移流・拡散に与える影響を考慮することは出来ませんでした。
 そのため、実際の大気汚染とかけ離れた予測結果となることが、研究者、アセスメントの実務者、環境アセスメントの審査や、計画地周辺住民、裁判等において指摘されてきました。
 環境総合研究所(東京都目黒区)では、有限差分法を用いた3次元流体モデルにより、地形・建築物・構造物の影響を考慮した大気汚染シミュレーション計算サービスを提供しております。


3次元流体モデルの特徴

  プルームモデルは「解析解モデル」に分類され、風が一定の強さ、一定の方向に吹き、それがどの場所を取っても変わらない、つまり地形や建物、構造物が一切存在しない状態を仮定することで、簡単に答えが求められるようにしたものです。

 これに対して3次元流体モデルは「数値解析モデル」に分類される差分法を用いており、地形、建築物、構造物の形状をコンピュータ内のグリッド(格子状)データ(境界条件)として入力して風速場、濃度場の解を求めるための計算するものです。
 汚染物質の移流拡散を記述する方程式は、下式で表されますが、プルームモデルは風のx成分(u)を一定、他の成分を0、拡散係数Kをxのみの関数とし、主流方向の拡散項を移流項に比べて小さいとして無視した時の定常状態の式を解いたものであるため、地形、建物、構造物の影響は原理的に考慮することができません。

   

 3次元流体モデルは定常状態、大気安定度中立を前提とし、有限差分法によって汚染物質の移流拡散を記述する方程式の解を求める方法を用いており、風洞実験等で検証されたものです。


3次元流体モデルの予測手順

予測手順のフロー


地形・建築物・構造物データの作成

  • 等高線図、数値地図50mメッシュ(標高)等を用い、予測対象範囲およびその周辺の地形(標高)データを入力、Super SPLINE/GISを用いてスプライン補間計算によって格子点上の地形データを作成します。
  • 予測対象範囲内の建築物、構造物については、住宅地図・建築計画図等の図面を参考に、形状および高さを入力し、地形データに重ね合わせます。

3次元流体モデル計算データの作成

  • 水平方向、鉛直方向を格子に区切り、差分法による計算のための境界データを作成します。
  • 発生源位置(煙突高+有効煙突高、自動車排ガスの有効煙突高等)に発生源データを設定、物質毎の排出強度(1秒あたりの排出量)を入力します。自動車排ガスの場合は道路上に多数の煙源を設定します。

気象データの解析・気象条件の決定

  • 対象地域の風向・風速階級毎の出現頻度を解析し予測対象の気象条件を決定します。

3次元流体モデルによる風速場・濃度場の計算

  • 対象気象条件毎に3次元流体モデルにより風速場を計算します。1条件につき数十時間程度かかります。
  • 風速場データを用い、3次元流体モデルにより大気汚染の拡散計算を行います。

計算結果の処理・表示

  • 予測対象物質が複数の場合には、計算結果を対象物質の排出強度に比例させます。
  • 調査の目的に応じて背景濃度等を加算し、長期平均濃度の場合には気象条件の出現頻度により加重平均を行い計算結果を加算します。
  • 予測結果をメッシュ、コンター、3次元等で表示します。


現況再現による検証

 右図および下のグラフは圏央道八王子ジャンクション計画地(当時)における、現況再現の例です。横軸が計算値、縦軸が実測値でNOx濃度について比較を行いました。
 3次元流体モデルでは実測値に対しておおむね±20%に入っているのに対し、プルームモデルは実測値から大きく外れています。

3次元流体モデルによる現況再現

プルームモデルによる現況再現

応用分野

固定発生源

  • 一般廃棄物・産業廃棄物焼却炉・溶融炉
  • 発電所、工場、火葬場等
  • 建設工事における建設機械等
  • 最終処分場等
  • 原発事故時の放射性物質拡散予測

自動車排ガス

  • 一般道路(平坦道路・盛土・切土等)
  • 自動車専用道路(高架道路・盛土等)
  • トンネル換気塔

周辺の状況

  • 山間地、丘陵地等地形の複雑な地域
  • 都市部の中高層ビルの多い地域
  • 住宅地等建物の多い地域
  • 工場・商業・公共施設等大型建物のある地域


多様な調査実績

  • 一般廃棄物、産業廃棄物、自動車専用道、リサイクル施設、廃棄物中継施設、最終処分場、火葬炉
  • 事業者、自治体、米国政府関連、裁判案件等

原発事故時想定予測

  • 原発事故を想定した放射性物質の拡散シミュレーションを実施いたします。
  • ご希望の原発、地域を対象としてシミュレーションを実施します。予測結果はSuper AIR3D/NPPを用い、任意の風向、風速による放射性物質の拡散、各地域の線量率とその将来予測、積算量の予測等を条件を変えて短時間で自由に計算できます。Super AIR3D/NPPについては http://eritokyo.jp/system/air3dnpp/ をごらんください。

1時間平均濃度3次元表示図(地上1.5m)
山間地の一般廃棄物焼却炉の大気汚染予測の例
(イメージ図)


予測に用いた地形
※予測結果は実在する計画・施設等とは関係ありません。

1時間平均濃度メッシュ図(地上1.5m)

1時間平均濃度コンター図(地上1.5m)

年平均濃度メッシュ図(地上1.5m)
山間地の一般廃棄物焼却炉の大気汚染予測の例
(イメージ)

※予測結果は実在する計画・施設等とは関係ありません。

1時間平均濃度コンター図(地上1.5m)
焼却灰・飛灰最終処分場からの再浮遊汚染予測の例
(イメージ)


予測対象地域の地形(山間地の高速道路の事例)

NOx年平均濃度3次元表示図(地上1.5m)

NOx年平均濃度メッシュ図(地上1.5m)

NOx年平均濃度コンター図(地上1.5m)
圏央道八王子ジャンクション計画地
中央道NOx現況再現シミュレーションの例


予測結果表示画面の例(大飯原発の例)

対象地域地形表示画面3次元表示の例(若狭湾の例)
Super AIR3D/NPPによる原発事故時想定

住宅地における大気汚染予測の事例(3次元図)

住宅地における大気汚染予測の事例(断面図)
 
山間部の産廃大気汚染の事例(大気汚染濃度図)
 
山間部の産廃大気汚染の事例(断面図)

お問い合わせください


高度で複雑な計算業務に迅速に対応いたします

  • 単一煙源から複数煙源、自動車排ガスのような複雑なケース、1時間平均濃度から年平均濃度まで、地形、建築物、構造物の影響を考慮した高度な3次元流体モデルを用いた計算サービスに対応いたします。
  • 地形の考慮が不要な場合、騒音、降下ばいじん、振動、風害予測等については、計算サービスと、ソフトウェアの販売をしております。http://eritokyo.jp/system/super.html

見積をご依頼ください

  • 計算対象の範囲、煙源数、対象汚染物質、予測対象範囲(特定地点(複数地点可)、濃度勾配、平面コンター等)、予測対象時間(年平均、1時間平均の条件数)、地形考慮の有無、報告書作成の要否(結果だけでいいか、報告書形式での納品が必要か)および納期等をお知らせください。
  • 上記の条件が揃わない場合でもメールにてご相談ください。

■お問い合わせ先■

ERI 株式会社 環境総合研究所

〒152-0033 東京都目黒区大岡山1-31-9-401 TEL 03-6421-4610 FAX 03-6421-4611
連絡先メールアドレス:office@eritokyo.jp(担当:鷹取)

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