労働基準法
第1章 総則
第1条 (労働条件の原則)
 労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない。

2 この法律で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
第2条 (労働条件の決定)
 労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。

2 労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行しなければならない。
第3条 (均等待遇)
 使用者は、労働者の国籍、信条又は社会的身分を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱をしてはならない。
第4条 (男女同一賃金の原則)

 使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。
第5条 (強制労働の禁止)
 使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によつて、労働者の意思に反して労働を強制してはならない。
第6条 (中間搾取の排除)
 何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。
第7条 (公民権行使の保障)
 使用者は、労働者が労働時間中に、選挙権その他公民としての権利を行使し、又は公の職務を執行するために必要な時間を請求した場合においては、拒んではならない。但し、権利の行使又は公の職務の執行に妨げがない限り、請求された時刻を変更することができる。
第8条 削除
第9条 (定義)
 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、^事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう。
第10条 (使用者の定義)
 この法律で使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為をするすべての者をいう。
第11条 (賃金の定義)
 この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものをいう。
第12条 (平均賃金)
 この法律で平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、次の各号の一によつて計算した金額を下つてはならない。

 1.賃金が、労働した日若しくは時間によつて算定され、又は出来高払制その他の請負制によつて定められた場合においては、賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の100分の60
 2.賃金の一部が、月、週その他一定の期間によつて定められた場合においては、その部分の総額をその期間の総日数で除した金額と前号の金額の合算額

2 前項の期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。
3  前2項に規定する期間中に、次の各号の一に該当する期間がある場合においては、その日数及びその期間中の賃金は、前2項の期間及び賃金の総額から控除する。
 業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
 1.産前産後の女性が第65条の規定によつて休業した期間
 2.使用者の責めに帰すべき事由によつて休業した期間
 3.育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)第2条第1号に規定する育児休業又は同条第2号に規定する介護休業(同法第52条第3項(同条第6項において準用する場合を含む。)に規定する介護をするための休業を含む。第39条第7項において同じ。)をした期間
 4.試みの使用期間
4  第1項の賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。
5  賃金が通貨以外のもので支払われる場合、第1項の賃金の総額に算入すべきものの範囲及び評価に関し必要な事項は、命令で定める。
6  雇入後3箇月に満たない者については、第1項の期間は、雇入後の期間とする。
7  日日雇い入れられる者については、その従事する事業又は職業について、労働に関する主務大臣の定める金額を平均賃金とする。
8  第1項乃至第6項によつて算定し得ない場合の平均賃金は、労働に関する主務大臣の定めるところによる。
第2章 労働契約
第13条 (この法律違反の契約)
 この法律で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において、無効となつた部分は、この法律で定める基準による。
第14条 (契約期間)
 労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、1年(次の各号のいずれかに該当する労働契約にあつては、3年)を超える期間について締結してはならない。
 1.新商品、新役務若しくは新技術の開発又は科学に関する研究に必要な専門的な知識、技術又は経験(以下この上において「専門的知識等」という。)であつて高度のものとして労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を有する労働者が不足している事業場において、当該高度の専門的知識等を必要とする業務に新たに就く者に限る。)との間に締結される労働契約
 2.事業の開始、転換、拡大、縮小又は廃止のための業務であつて一定の期間内に完了することが予定されているものに必要な専門的知識等であつて高度のものとして労働大臣が定める基準に該当する専門的知識等を有する労働者(当該高度の専門的知識等を有する労働者が不足している事業場において、当該高度の専門的知識等を必要とする業務に新たに就く者に限る。)との間に締結される労働契約(前号に掲げる労働契約を除く。)
 3.満60歳以上の労働者との間に締結される労働契約(前2号に掲げる労働契約を除く。)
第15条 (労働条件の明示)
 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の命令で定める事項については、命令で定める方法により明示しなければならない。
2  前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
3  前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から14日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。
第16条 (賠償予定の禁止)
 使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。
第17条 (前借金相殺の禁止)
 使用者は、前借金その他労働することを条件とする前貸の債権と賃金を相殺してはならない。
第18条 (強制貯金)
 使用者は、労働契約に附随して貯蓄の契約をさせ、又は貯蓄金を管理する契約をしてはならない。
2  使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理しようとする場合においては、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出なければならない。
3  使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合においては、貯蓄金の管理に関する規程を定め、これを労働者に周知させるため作業場に備え付ける等の措置をとらなければならない。
4  使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、貯蓄金の管理が労働者の預金の受入であるときは、利子をつけなければならない。この場合において、その利子が、金融機関の受け入れる預金の利率を考慮して命令で定める利率による利子を下るときは、その命令で定める利率による利子をつけたものとみなす。
5  使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理する場合において、労働者がその返還を請求したときは、遅滞なく、これを返還しなければならない。
6  使用者が前項の規定に違反した場合において、当該貯蓄金の管理を継続することが労働者の利益を著しく害すると認められるときは、行政官庁は、使用者に対して、その必要な限度の範囲内で、当該貯蓄金の管理を中止すべきことを命ずることができる。
7  前項の規定により貯蓄金の管理を中止すべきことを命ぜられた使用者は、遅滞なく、その管理に係る貯蓄金を労働者に返還しなければならない。
第19条 (解雇制限)
 使用者は、労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間並びに産前産後の女性が第65条の規定によつて休業する期間及びその後30日間は、解雇してはならない。ただし、使用者が、第81条の規定によつて打切補償を支払う場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
2  前項但書後段の場合においては、その事由について行政官庁の認定を受けなければならない。
第20条 (解雇の予告)
 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
2  前項の予告の日数は、1日について平均賃金を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
3  前条第2項の規定は、第1項但書の場合にこれを準用する。
第21条 (解雇予告の適用除外)
 前条の規定は、左の各号の一に該当する労働者については適用しない。
但し、第1号に該当する者が1箇月を超えて引き続き使用されるに至つた場合、第2号若しくは第3号に該当する者が所定の期間を超えて引き続き使用されるに至つた場合又は第4号に該当する者が14日を超えて引き続き使用されるに至つた場合においては、この限りでない。
 1.日日雇い入れられる者
 2.2箇月以内の期間を定めて使用される者
 3.季節的業務に4箇月以内の期間を定めて使用される者
 4.試の使用期間中の者
第22条 (退職時の証明)
 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞なくこれを交付しなければならない。
2  前項の証明書には、労働者の請求しない事項を記入してはならない。
3  使用者は、予め第三者と謀り、労働者の就業を妨げることを目的として、労働者の国籍、信条、社会的身分若しくは労働組合運動に関する通信をし、又は第1項の証明書に秘密の記号を記入してはならない。
第23条 (金品の返還)
 使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があつた場合においては、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。
2  前項の賃金又は金品に関して争がある場合においては、使用者は、異議のない部分を、同項の期間中に支払い、又は返還しなければならない。
第3章 賃金
第24条 (賃金の支払)
 賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。
ただし、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は命令で定める賃金について確実な支払の方法で命令で定めるものによる場合においては、通貨以外のもので支払い、また、法令に別段の定めがある場合又は当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定がある場合においては、賃金の一部を控除して支払うことができる。
2  賃金は、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない。ただし、臨時に支払われる賃金、賞与その他これに準ずるもので命令で定める賃金(第89条において「臨時の賃金等」という。)については、この限りでない。
第25条 (非常時払)
 使用者は、労働者が出産、疾病、災害その他命令で定める非常の場合の費用に充てるために請求する場合においては、支払期日前であつても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。
第26条 (休業手当)
 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。
第27条 (出来高払制の保障給)
 出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない。
第28条 (最低賃金)
 賃金の最低基準に関しては、最低賃金法(昭和34年法律第137号)の定めるところによる。
第29条から第31条まで 削除
第4章 労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇
第32条 (労働時間)
 使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない。
2  使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない。
第32条の2 (1箇月単位の変形労働時間制)
 使用者は、使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、又は就業規則その他これに準ずるものにより、1箇月以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が前条第1項の労働時間を超えない定めをしたときは、同条の規定にかかわらず、その定めにより、特定された週において同項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。
2 使用者は、命令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。
第32条の3 (フレックスタイム制)
 使用者は、就業規則その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとした労働者については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で第2号の清算期間として定められた期間を平均し1週間当たりの労働時間が第32条第1項の労働時間を超えない範囲内において、同条の規定にかかわらず、1週間において同項の労働時間又は1日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。
 1.この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
 2.清算期間(その期間を平均し1週間当たりの労働時間が第32条 第1項の労働時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、1箇月以内の期間に限るものとする。次号において同じ。)
 3.清算期間における総労働時間
 4.その他命令で定める事項
第32条の4 (1年単位の変形労働時間制)
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第32条の規定にかかわらず、その協定で第2号の対象期間として定められた期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第1項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。
 1.この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者^の範囲
 2.対象期間(その期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、1箇月を超え1年以内の期間に限るものとする。以下この条及び次条において同じ。)
 3.特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいう。第3項において同じ。)
 4.対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間(対象期間を1箇月以上の期間ごとに区分することとした場合においては、^当該区分による各期間のうち当該対象期間の初日の属する期間(以下この条において「最初の期間」という。)における労働日及び当該労働日ごとの労働時間並びに当該最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間)
 5.その他命令で定める事項

2  使用者は、前項の協定で同項第4号の区分をし当該区分による各期間のうち最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間を定めたときは、当該各期間の初日の少なくとも30日前に、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を得て、命令で定めるところにより、当該労働日数を超えない範囲内において当該各期間における労働日及び当該総労働時間を超えない範囲内において当該各期間における労働日ごとの労働時間を定めなければならない。
3  労働大臣は、中央労働基準審議会の意見を聴いて、命令で、対象期間における労働日数の限度並びに1日及び1週間の労働時間の限度並びに対象期間(第1項の協定で特定期間として定められた期間を除く。)及び同項の協定で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度を定めることができる。
4  第32条の2第2項の規定は、第1項の協定について準用する。
第32条の4の2  使用者が、対象期間中の前条の規定により労働させた期間が当該対象期間より短い労働者について、当該労働させた期間を平均し1週間当たり40時間を超えて労働させた場合においては、その超えた時間(第33条又は第36条第1項の規定により延長し、又は休日に労働させた時間を除く。)の労働については、第37条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない。
第32条の5 (1週間単位の非定型的変形労働時間制)
 使用者は、日ごとの業務に著しい繁閑の差が生ずることが多く、かつ、これを予測した上で就業規則その他これに準ずるものにより各日の労働時間を特定することが困難であると認められる命令で定める事業であつて、常時使用する労働者の数が命令で定める数未満のものに従事する労働者については、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、第32条第2項の規定にかかわらず、1日について10時間まで労働させることができる。
2  使用者は、前項の規定により労働者に労働させる場合においては、命令で定めるところにより、当該労働させる1週間の各日の労働時間を、あらかじめ、当該労働者に通知しなければならない。
3  第32条の2第2項の規定は、第1項の協定について準用する。
第33条 (災害時等による臨時の必要がある場合の時間外労働等)
 災害その他避けることのできない事由によつて、臨時の必要がある場合においては、使用者は、行政官庁の許可を受けて、その必要の限度において第32条から前条まで若しくは第40条の労働時間を延長し、又は第35条の休日に労働させることができる。ただし、事態急迫のために行政官庁の許可を受ける暇がない場合においては、事後に遅滞なく届け出なければならない。
2  前項ただし書の規定による届出があつた場合において、行政官庁がその労働時間の延長又は休日の労働を不適当と認めるときは、その後にその時間に相当する休憩又は休日を与えるべきことを、命ずることができる。
3  公務のために臨時の必要がある場合においては、第1項の規定にかかわらず、官公署の事業(別表第1に掲げる事業を除く。)に従事する国家公務員及び地方公務員については、第32条から前条まで若しくは第40条の労働時間を延長し、又は第35条の休日に労働させることができる。
第34条 (休憩)
 使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少くとも45分、8時間を超える場合においては少くとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
2  前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
3  使用者は、第1項の休憩時間を自由に利用させなければならない。
第35条 (休日)
 使用者は、労働者に対して、毎週少くとも1回の休日を与えなければならない。
2  前項の規定は、4週間を通じ4日以上の休日を与える使用者については適用しない。
第36条 (時間外及び休日の労働)
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによつて労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他命令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはならない。

2 労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとするため、前項の協定で定める労働時間の延長の限度その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して基準を定めることができる。
3 第1項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長を定めるに当たり、当該協定の内容が前項の基準に適合したものとなるようにしなければならない。
4 行政官庁は、第2項の基準に関し、第1項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。
第37条 (時間外、休日及び深夜の割増賃金)
 使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ命令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
2  前項の命令は、労働者の福祉、時間外又は休日の労働の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。
3  使用者が、午後10時から午前5時まで(労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
4  第1項及び前項の割増賃金の基礎となる賃金には、家族手当、通勤手当その他命令で定める賃金は算入しない。
第38条 (時間計算)
 労働時間は、事業場を異にする場合においても、労働時間に関する規定の適用については通算する。
2  坑内労働については、労働者が坑口に入つた時刻から坑口を出た時刻までの時間を、休憩時間を含め労働時間とみなす。但し、この場合においては、第34条第2項及び第3項の休憩に関する規定は適用しない。
第38条の2 (労働時間の算定)
 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、命令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。
2  前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務の遂行に通常必要とされる時間とする。
3  使用者は、命令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。
第38条の3  使用者が、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、業務の性質上その遂行の方法を大幅に当該業務に従事する労働者の裁量にゆだねる必要があるため当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し具体的な指示をすることが困難なものとして命令で定める業務のうちから労働者に就かせることとする業務を定めるとともに、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定等に関し当該業務に従事する労働者に対し具体的な指示をしないこととする旨及びその労働時間の算定については当該協定で定めるところによることとする旨を定めた場合において、労働者を当該業務に就かせたときは、当該労働者は、命令で定めるところにより、その協定で定める時間労働したものとみなす。

2 前条第3項の規定は、前項の協定について準用する。
第38条の4  事業運営上の重要な決定が行われる事業場において、賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表するものを構成員とするものに限る。)が設置された場合において、当該委員会がその委員の全員の合意により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、命令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け出た場合において、第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を当該事業場における第1号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、命令で定めるところにより、第3号に掲げる時間労働したものとみなす。

 1.事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務であって、当該業務の性質上これを適切に遂行するにはその遂行の方法を大幅に労働者の裁量にゆだねる必要があるため、当該業務の遂行の手段及び時間配分の決定に関し使用者が具体的な指示をしないこととする業務(以下この条において「対象業務」という。)
 2.対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者であって、当該対象業務に就かせたときは当該決議で定める時間労働したものとみなされることとなるものの範囲
 3.対象業務に従事する前号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間として算定される時間
 4.対象業務に従事する第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者の労働時間の状況に応じた当該労働者の健康及び福祉を確保するための措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
 5.対象業務に従事する第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者からの苦情の処理に関する措置を当該決議で定めるところにより使用者が講ずること。
 6.使用者は、この頃の規定により第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を対象業務に就かせたときは第3号に掲げる時間労働したものとみなすことについて当該労働者の同意を得なければならないこと及び当該同意をしなかった当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならないこと。
 7.前各号に掲げるもののほか、命令で定める事項

2 前項の委員会は,次の各号に適合するものでなければならない。

 1.当該委員会の委員の半数については、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者に命令で定めるところにより任期を定めて指名され、かつ、命令で定めるところにより当該事業場の労働者の過半数の信任を得ていること。
 2.当該委員会の設置について、命令で定めるところにより、行政官庁に届け出ていること。
 3.当該委員会の議事について、命令で定めるところにより、議事録が作成され、かつ、保存されるとともに、当該事業場の労働者に対する周知が図られていること。
 4.前3号に掲げるもののほか、命令で定める要件

3 労働大臣は、対象業務に従事する労働者の適正な労働条件の確保を図るために、中央労働基準審議会の意見を聴いて、第一項各号に掲げる事項その他同項の委員会が決議する事項について指針を定め、これを公表するものとする。

4 第一項の規定による届出をした使用者は、命令で定めるところにより、定期的に、同項第四号に規定する措置の実施状況その他の命令で定める事項を行政官庁に報告しなければならない。

5 第1項の委員会においてその委員の全員の合意により第32条の2第1項、第32条の3、第32条の4第1項及び第2項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書、第36条第1項、第38条の2第2項、前条第1項並びに次条第5項及び第6項ただし書に規定する事項について決議が行われた場合における第32条の2第1項、第33条の3、第32条の4第1項から第3項まで、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書、第36条、第38条の2第2項、前条第1項並びに次条第5項及び第6項ただし書の規定の適用については、第32条の第1項中「協定」とあるのは「協定若しくは第38条の4第1項に規定する委員会の決議(第106条第1項を除き、以下「決議」という。)」と、第32条の3,第32条の4第1項から第3項まで、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書、第36条第2項、第38条の2第2項、前条第1項並びに次条第5項及び第6項ただし書中「協定」とあるのは「協定又は決議」と、第32条の4第2項中「同意を得て」とあるのは「同意を得て、又は決議に基づき」と、第36条第1項中「届け出た場合」とあるのは「届け出た場合又は決議を行政官庁に届け出た場合」と、「その協定」とあるのは「その協定又は決議」と、同条第三項中「又は労働者の過半数を代表する者」とあるのは「若しくは労働者の過半数を代表する者又は同項の決議をする委員」と、「当該協定」とあるのは「当該協定又は当該決議」と、同条第四項中「又は労働者の過半数を代表する者」とあるのは「若しくは労働者の過半数を代表する者又は同項の決議をする委員」とする。
第39条 (年次有給休暇)
 使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。

2 使用者は、1年6箇月以上継続勤務した労働者に対しては、雇入れの日から起算して6箇月を超えて継続勤務する日(以下「6箇月経過日」という。)から起算した継続勤務年数1年ごとに、前項の日数に、次の表の上欄に掲げる6箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ同表の下欄に掲げる労働日を加算した有給休暇を与えなければならない。ただし、継続勤務した期間を6箇月経過日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日の前日の属する期間において出勤した日数が全労働日の8割未満である者に対しては、当該初日以後の1年間においては有給休暇を与えることを要しない。
−−−−−−−−−−−−−−−−
六箇月経過日から起
算した継続勤務年数  労働日
一年          一労働日
二年          二労働日
三年          四労働日
四年          六労働日
五年          八労働日
六年以上        十労働日
−−−−−−−−−−−−−−−−

3  次に掲げる労働者(1週間の所定労働時間が命令で定める時間以上の者を除く。)の有給休暇の日数については、前2項の規定にかかわらず、これらの規定による有給休暇の日数を基準とし、通常の労働者の1週間の所定労働日数として命令で定める日数(第1号において「通常の労働者の週所定労働日数」という。)と当該労働者の1週間の所定労働日数又は1週間当たりの平均所定労働日数との比率を考慮して命令で定める日数とする。
 1.1週間の所定労働日数が通常の労働者の週所定労働日数に比し相当程度少ないものとして命令で定める日数以下の労働者
 2.週以外の期間によつて所定労働日数が、定められている労働者については、1年間の所定労働日数が前号の命令で定める日数に1日を加えた日数を1週間の所定労働日数とする労働者の1年間の所定労働日数その他の事情を考慮して命令で定める日数以下の労働者
4  使用者は、前3項の規定による有給休暇を労働者の請求する時季に与えなければならない。ただし、請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。
5  使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第1項から第3項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。
6  使用者は、第1項から第3項までの規定による有給休暇の期間については、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、平均賃金又は所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払わなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、その期間について、健康保険法(大正11年法律第70号)第3条に定める標準報酬日額に相当する金額を支払う旨を定めたときは、これによらなければならない。
7  労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第2条第1号に規定する育児休業又は同条第2号に規定する介護休業をした期間並びに産前産後の女性が第65条の規定によつて休業した期間は、第1項及び第2項の規定の適用については、これを出勤したものとみなす。
第40条 (労働時間及び休憩の特例)
 別表第1第1号から第3号まで、第6号及び第7号に掲げる事業以外の事業で、公衆の不便を避けるために必要なものその他特殊の必要あるものについては、その必要避くべからざる限度で、第32条から第32条の5までの労働時間及び第34条の休憩に関する規定について、命令で別段の定めをすることができる。
2  前項の規定による別段の定めは、この法律で定める基準に近いものであつて、労働者の健康及び福祉を害しないものでなければならない。
第41条 (労働時間等に関する規定の適用除外)
 この章、第6章及び第6章の2で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
 1.別表第1第6号(林業を除く。)又は第7号に掲げる事業に従事する者
 2.事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
 3.監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けたもの
第5章 安全及び衛生
第42条  労働者の安全及び衛生に関しては、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)の定めるところによる。
第43条から第55条まで 削除
第6章 年少者
第56条 (最低年齢)
 使用者は、児童が満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまで、これを使用してはならない。
2  前項の規定にかかわらず、別表第1第1号から第5号に掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、その労働が軽易なものについては、行政官庁の許可を受けて、満13歳以上の児童をその者の修学時間外に使用することができる。^映画の製作又は演劇の事業については、満13歳に満たない児童についても同様とする。
第57条 (年少者の証明)
 使用者は、満18歳に満たない者について、その年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
2  使用者は、前条第2項の規定によつて使用する児童については、修学に差し支えないことを証明する学校長の証明書及び親権者又は後見人の同意書を事業場に備え付けなければならない。
第58条 (未成年者の労働契約)
 親権者又は後見人は、未成年者に代つて労働契約を締結してはならない。
2  親権者若しくは後見人又は行政官庁は、労働契約が未成年者に不利であると認める場合においては、将来に向つてこれを解除することができる。
第59条  未成年者は、独立して賃金を請求することができる。親権者又は後見人は、未成年者の賃金を代つて受け取つてはならない。
第60条 (労働時間及び休日)
 第32条の2から第32条の5まで、第36条及び第40条の規定は、満18歳に満たない者については、これを適用しない。
2  第56条第2項の規定によつて使用する児童についての第32条の規定の適用については、同条第1項中「1週間について40時間」とあるのは「、修学時間を通算して1週間について40時間」と、同条第2項中「1日について8時間」とあるのは「、修学時間を通算して1日について7時間」とする。
3  使用者は、第32条の規定にかかわらず、満15歳以上で満18歳に満たない者については、満18歳に達するまでの間(満15歳に達した日以後の最初の3月31日までの間を除く。)、次^に定めるところにより、労働させることができる。
 1.1週間の労働時間が第32条第1項の労働時間を超えない範囲内において、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合において、他の日の労働時間を10時間まで延長すること。
 2.1週間について48時間以下の範囲内で命令で定める時間、1日について8時間を超えない範囲内において、第32条の2又は第32条の4及び第32条の4の2の規定の例により労働させること。
第61条 (深夜業)
 使用者は、満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならない。ただし、交替制によつて使用する満16歳以上の男性については、この限りでない。
2  労働大臣は、必要であると認める場合においては、前項の時刻を、地域又は期間を限つて、午後11時及び午前6時とすることができる。
3  交替制によつて労働させる事業については、行政官庁の許可を受けて、第1項の規定にかかわらず午後10時30分まで労働させ、又は前項の規定にかかわらず午前5時30分から労働させることができる。
4  前3項の規定は、第33条第1項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させる場合又は別表第1第6号、第7号若しくは第13号に掲げる事業若しくは電話交換の業務については、^適用しない。
5  第1項及び第2項の時刻は、第56条第2項の規定によつて使用する児童については、第1項の時刻は、午後8時及び午前5時とし、第2項の時刻は、午後9時及び午前6時とする。
第62条 (危険有害業務の就業制限)
 使用者は、満18歳に満たない者に、運転中の機械若しくは動力伝導装置の危険な部分の掃除、注油、検査若しくは修繕をさせ、運転中の機械若しくは動力伝導装置にベルト若しくはロープの取付け若しくは取りはずしをさせ、動力によるクレーンの運転をさせ、その他命令で定める危険な業務に就かせ、又は命令で定める重量物を取り扱う業務に就かせてはならない。
2  使用者は、満18歳に満たない者を、毒劇薬、毒劇物その他有害な原料若しくは材料又は爆発性、発火性若しくは引火性の原料若しくは材料を取り扱う業務、著しくじんあい若しくは粉末を飛散し、若しくは有害ガス若しくは有害放射線を発散する場所又は高温若しくは高圧の場所における業務その他安全、衛生又は福祉に有害な場所における業務に就かせてはならない。
3  前項に規定する業務の範囲は、命令で定める。
第63条 (坑内労働の禁止)
 使用者は、満18歳に満たない者を坑内で労働させてはならない。
第64条 (帰郷旅費)
 満18歳に満たない者が解雇の日から14日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。ただし、満18歳に満たない者がその責めに帰すべき事由に基づいて解雇され、使用者がその事由について行政官庁の認定を受けたときは、この限りでない。
第6章の2 女性
第64条の2 (坑内労働の禁止)
 使用者は、満18歳以上の女性を坑内で労働させてはならない。ただし、臨時の必要のため坑内で行われる業務で命令で定めるものに従事する者(次条第1項に規定する妊産婦で命令で定めるものを除く。)については、この限りでない。
第64条の3 (妊産婦等に係る危険有害業務の就業制限)
 使用者は、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性(以下「妊産婦」という。)を、重量物を取り扱う業務、有害ガスを発散する場所における業務その他妊産婦の妊娠、出産、哺育等に有害な業務に就かせてはならない。
2  前項の規定は、同項に規定する業務のうち女性の妊娠又は出産に係る機能に有害である業務につき、命令で、妊産婦以外の女性に関して、準用することができる。
3  前2項に規定する業務の範囲及びこれらの規定によりこれらの業務に就かせてはならない者の範囲は、命令で定める。
第65条 (産前産後)
 使用者は、6週間(多胎妊娠の場合にあつては、14週間)以内に出産する予定の女性が休業を請求した場合においては、その者を就業させてはならない。
2  使用者は、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせることは、差し支えない。
3  使用者は、妊娠中の女性が請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させなければならない。
第66条 (妊産婦の時間外労働等)
 使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第32条の2第1項、第32条の4第1項及び第32条の5第1項の規定にかかわらず、1週間について第32条第1項の労働時間、1日について同条第2項の労働時間を超えて労働させてはならない。
2  使用者は、妊産婦が請求した場合においては、第33条第1項及び第3項並びに第36条第1項の規定にかかわらず、時間外労働をさせてはならず、又は休日に労働させてはならない。
3  使用者は、妊産婦が請求した場合においては、深夜業をさせてはならない。
第67条 (育児時間)
 生後満1年に達しない生児を育てる女性は、第34条の休憩時間のほか、1日2回各々少なくとも30分、その生児を育てるための時間を請求することができる。
2  使用者は、前項の育児時間中は、その女性を使用してはならない。
第68条 (生理日の就業が著しく困難な女子に対する措置)
 使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。
第7章 技能者の養成
第69条 (徒弟の弊害排除)
 使用者は、徒弟、見習、養成工その他名称の如何を問わず、技能の習得を目的とする者であることを理由として、労働者を酷使してはならない。
2  使用者は、技能の習得を目的とする労働者を家事その他技能の習得に関係のない作業に従事させてはならない。
第70条 (職業訓練に関する特例)
 職業能力開発促進法(昭和44年法律第64号)第24条第1項(同法第27条の2第2項において準用する場合を含む。)の認定を受けて行う職業訓練を受ける労働者について必要がある場合においては、その必要の限度で、第14条の契約期間、第62条及び第64条の3の年少者及び妊産婦等の危険有害業務の就業制限並びに第63条及び第64条の2の年少者及び女性の坑内労働の禁止に関する規定について、命令で別段の定めをすることができる。ただし、第63条の年少者の坑内労働の禁止に関する規定については、満16歳に満たない者に関しては、この限りでない。
第71条 (職業訓練に関する特例の適用除外)
 前条の規定に基いて発する命令は、当該命令によつて労働者を使用することについて行政官庁の許可を受けた使用者に使用される労働者以外の労働者については、適用しない。
第72条 (未成年訓練生の年次有給休暇)
 第70条の規定に基づく命令の適用を受ける未成年者についての第39条の規定の適用については、同条第1項中「10労働日」とあるのは「12労働日」と、同条第3項の表6年以上の項中「10労働日」とあるのは「8労働日」とする。
第73条 (職業訓練に関する特例の命令違反)
 第71条の規定による許可を受けた使用者が第70条の規定に基いて発する命令に違反した場合においては、行政官庁は、その許可を取り消すことができる。
第74条 削除
第8章 災害補償
第75条 (療養補償)
 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた場合においては、使用者は、その費用で必要な療養を行い、又は必要な療養の費用を負担しなければならない。
2  前項に規定する業務上の疾病及び療養の範囲は、命令で定める。
第76条 (休業補償)
 労働者が前条の規定による療養のため、労働することができないために賃金を受けない場合においては、使用者は、労働者の療養中平均賃金の100分の60の休業補償を行わなければならない。
2  使用者は、前項の規定により休業補償を行つている労働者と同一の事業場における同種の労働者に対して所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金の、1月から3月まで、4月から6月まで、7月から9月まで及び10月から12月までの各区分による期間(以下四半期という。)ごとの1箇月1人当り平均額(常時100人未満の労働者を使用する事業場については、労働省において作成する毎月勤労統計における当該事業場の属する産業に係る毎月きまつて支給する給与の四半期の労働者1人当りの1箇月平均額。以下平均給与額という。)が、当該労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかつた日の属する四半期における平均給与額の100分の120をこえ、又は100分の80を下るに至つた場合においては、使用者は、その上昇し又は低下した比率に応じて、その上昇し又は低下するに至つた四半期の次の次の四半期において、前項の規定により当該労働者に対して行つている休業補償の額を改訂し、その改訂をした四半期に属する最初の月から改訂された額により休業補償を行わなければならない。改訂後の休業補償の額の改訂についてもこれに準ずる。
3  前項の規定により難い場合における改訂の方法その他同項の規定による改訂について必要な事項は、命令で定める。
第77条 (障害補償)
 労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり、治った場合において、その身体に障害が存するときは、使用者は、その障害の程度に応じて、平均賃金に別表第二に定める日数を乗じて得た金額の障害補償を行わなければならない。
第78条 (休業補償及び障害補償の例外)
 労働者が重大な過失によつて業務上負傷し、又は疾病にかかり、且つ使用者がその過失について行政官庁の認定を受けた場合においては、休業補償又は障害補償を行わなくてもよい。
第79条 (遺族補償)
 労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、遺族に対して、平均賃金の千日分の遺族補償を行わなければならない。
第80条 (葬祭料)
 労働者が業務上死亡した場合においては、使用者は、葬祭を行う者に対して、平均賃金の60日分の葬祭料を支払わなければならない。
第81条 (打切補償)
 第75条の規定によつて補償を受ける労働者が、療養開始後3年を経過しても負傷又は疾病がなおらない場合においては、使用者は、平均賃金の1200日分の打切補償を行い、その後はこの法律の規定による補償を行わなくてもよい。
第82条 (分割補償)
 使用者は、支払能力のあることを証明し、補償を受けるべき者の同意を得た場合においては、第77条又は第79条の規定による補償に替え、平均賃金に別表第三に定める日数を乗じて得た金額を、6年にわたり毎年補償することができる。
第83条 (補償を受ける権利)
 補償を受ける権利は、労働者の退職によつて変更されることはない。
2  補償を受ける権利は、これを譲渡し、又は差し押えてはならない。
第84条 (他の法律との関係)
 この法律に規定する災害補償の事由について、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)又は命令で指定する法令に基づいてこの法律の災害補償に相当する給付が行なわれるべきものである場合においては、使用者は、補償の責を免れる。
2  使用者は、この法律による補償を行つた場合においては、同一の事由については、その価額の限度において民法による損害賠償の責を免れる。
第85条 (審査及び仲裁)
 業務上の負傷、疾病又は死亡の認定、療養の方法、補償金額の決定その他補償の実施に関して異議のある者は、行政官庁に対して、審査又は事件の仲裁を申し立てることができる。
2  行政官庁は、必要があると認める場合においては、職権で審査又は事件の仲裁をすることができる。
3  第1項の規定により審査若しくは仲裁の申立てがあつた事件又は前項の規定により行政官庁が審査若しくは仲裁を開始した事件について民事訴訟が提起されたときは、行政官庁は、当該事件については、審査又は仲裁をしない。
4  行政官庁は、審査又は仲裁のために必要であると認める場合においては、医師に診断又は検案をさせることができる。
5 第1項の規定による審査又は仲裁の申立て及び第2項の規定による審査又は仲裁の開始は、時効の中断に関しては、これを裁判上の請求とみなす。
第86条 (労災保険審査官の審査及び仲裁)
 前条の規定による審査及び仲裁の結果に不服のある者は、労働者災害補償保険審査官の審査又は仲裁を申し立てることができる。
2  前条第3項の規定は、前項の規定により審査又は仲裁の申立てがあつた場合に、これを準用する。
第87条 (請負事業に関する例外)
 命令で定める事業が数次の請負によつて行われる場合においては、災害補償については、その元請負人を使用者とみなす。
2  前項の場合、元請負人が書面による契約で下請負人に補償を引き受けさせた場合においては、その下請負人もまた使用者とする。但し、2以上の下請負人に、同一の事業について重複して補償を引き受けさせてはならない。
3  前項の場合、元請負人が補償の請求を受けた場合においては、補償を引き受けた下請負人に対して、まづ催告すべきことを請求することができる。但し、その下請負人が破産の宣告を受け、又は行方が知れない場合においては、この限りでない。
第88条 (補償に関する細目)
 この章に定めるものの外、補償に関する細目は、命令で定める。
第9章 就業規則
第89条 (作成及び届出の義務)
 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

 1.始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を2組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
 2.賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
 3.退職に関する事項
 3の2.退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
 4.臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
 5.労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
 6.安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
 7.職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
 8.災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
 9.表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
 10.前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項
第90条 (作成の手続き)
 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
2  使用者は、前条^の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。
第91条 (制裁規定の制限)
 就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。
第92条 (法令及び労働契約との関係)
 就業規則は、法令又は当該事業場について適用される労働協約に反してはならない。
2  行政官庁は、法令又は労働協約に牴触する就業規則の変更を命ずることができる。
第93条 (効力)
 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とする。この場合において無効となつた部分は、就業規則で定める基準による。
第10章 寄宿舎
第94条 (寄宿舎生活の自治)
 使用者は、事業の附属寄宿舎に寄宿する労働者の私生活の自由を侵してはならない。
2  使用者は、寮長、室長その他寄宿舎生活の自治に必要な役員の選任に干渉してはならない。
第95条 (寄宿舎生活の秩序)
 事業の附属寄宿舎に労働者を寄宿させる使用者は、左の事項について寄宿舎規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。これを変更した場合においても同様である。

 1.起床、就寝、外出及び外泊に関する事項
 2.行事に関する事項
 3.食事に関する事項
 4.安全及び衛生に関する事項
 5.建設物及び設備の管理に関する事項
2  使用者は、前項第1号乃至第4号の事項に関する規定の作成又は変更については、寄宿舎に寄宿する労働者の過半数を代表する者の同意を得なければならない。
3  使用者は、第1項の規定により届出をなすについて、前項の同意を証明する書面を添附しなければならない。
4  使用者及び寄宿舎に寄宿する労働者は、寄宿舎規則を遵守しなければならない。
第96条 (寄宿舎の設備及び安全衛生)
 使用者は、事業の附属寄宿舎について、換気、採光、照明、保温、防湿、清潔、避難、定員の収容、就寝に必要な措置その他労働者の健康、風紀及び生命の保持に必要な措置を講じなければならない。
2  使用者が前項の規定によつて講ずべき措置の基準は、命令で定める。
第96条の2 (監督上の行政措置)
 使用者は、常時10人以上の労働者を就業させる事業、命令で定める危険な事業又は衛生上有害な事業の附属寄宿舎を設置し、移転し、又は変更しようとする場合においては、前条の規定に基づいて発する命令で定める危害防止等に関する基準に従い定めた計画を、工事着手14日前までに、行政官庁に届け出なければならない。
2  行政官庁は、労働者の安全及び衛生に必要であると認める場合においては、工事の着手を差し止め、又は計画の変更を命ずることができる。
第96条の3 (行政官庁の使用停止命令等)
 労働者を就業させる事業の附属寄宿舎が、安全及び衛生に関し定められた基準に反する場合においては、行政官庁は、使用者に対して、その全部又は一部の使用の停止、変更その他必要な事項を命ずることができる。
2  前項の場合において行政官庁は、使用者に命じた事項について必要な事項を労働者に命ずることができる。
第11章 監督機関
第97条 (監督組織)
 この法律を施行するために、労働に関する主務省に労働基準主管局(労働に関する主務省の内部部局である局で労働条件及び労働者の保護に関する事務を所掌するものをいう。以下同じ。)を、各都道府県に都道府県労働基準局を、各都道府県管内に労働基準監督署を置く。
2  労働に関する主務大臣が必要であると認める場合においては、数箇の都道府県労働基準局を管轄する地方労働局を置くことができる。
3  地方労働局、都道府県労働基準局及び労働基準監督署は、労働に関する主務大臣の直接の管理に属する。
4  地方労働局、都道府県労働基準局及び労働基準監督署の位置、名称及び管轄区域は、命令で定める。
第98条 (労働基準審議会)
 この法律の施行及び改正に関する事項を審議するため、労働に関する主務省に中央労働基準審議会を、都道府県労働基準局に地方労働基準審議会を置く。
2  前項に規定する事項のほか、中央労働基準審議会は賃金の支払の確保等に関する法律(昭和51年法律第34号)、労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法(平成4年法律第90号)、労働安全衛生法、作業環境測定法(昭和50年法律第28号)及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号。第44条、第45条及び第47条の規定に限る。以下この項において同じ。)の施行及び改正に関する事項、労働災害防止団体法(昭和39年法律第118号)に基づきその権限に属する事項並びに炭鉱災害による一酸化炭素中毒症に関する特別措置法(昭和42年法律第92号)の施行に関する重要事項を、地方労働基準審議会は賃金の支払の確保等に関する法律、労働時間の短縮の促進に関する臨時措置法、労働安全衛生法、作業環境測定法及び労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の施行及び改正に関する事項並びに家内労働法(昭和45年法律第60号)に基づきその権限に属する事項を審議する。
3  中央労働基準審議会及び地方労働基準審議会(以下「労働基準審議会」という。)は、中央労働基準審議会にあつては労働に関する主務大臣の、地方労働基準審議会にあつては都道府県労働基準局長の諮問に応じて前2項に規定する事項を審議するほか、労働条件の基準及び家内労働法に基づきその権限に属する事項に関して関係行政官庁に建議することができる。
4  労働基準審議会の委員は、労働者を代表する者、使用者を代表する者及び公益を代表する者について、行政官庁が各々同数を委嘱する。
5  前各項に定めるもののほか、労働基準審議会に関し必要な事項は、命令で定める。
第99条 (労働基準監督官及び職員)
 労働基準主管局、地方労働局、都道府県労働基準局及び労働基準監督署に労働基準監督官を置くほか、命令で定める必要な職員を置くことができる。
2  労働基準主管局の局長(以下「労働基準主管局長」という。)、地方労働局長、都道府県労働基準局長及び労働基準監督署長は、労働基準監督官をもつてこれに充てる。
3  労働基準監督官の資格及び任免に関する事項は、命令で定める。
4  労働基準監督官を罷免するには、命令で定める労働基準監督官分限審議会の同意を必要とする。
第100条 (労働基準監督機関の長の権限)
 労働基準主管局長は、労働に関する主務大臣の指揮監督を受けて、地方労働局長及び都道府県労働基準局長を指揮監督し、労働基準に関する法令の制定改廃、労働基準監督官の任免教養、監督方法についての規程の制定及び調整、監督年報の作成並びに中央労働基準審議会及び労働基準監督官分限審議会に関する事項その他この法律の施行に関する事項をつかさどり、所属の官吏を指揮監督する。
2  地方労働局長は、労働基準主管局長の指揮監督を受けて、管内の都道府県労働基準局長を指揮監督し、監督方法の調整に関する事項をつかさどり、所属の官吏を指揮監督する。
3  都道府県労働基準局長は、労働基準主管局長又は地方労働局長の指揮監督を受けて、管内の労働基準監督署長を指揮監督し、監督方法の調整に関する事項その他この法律の施行に関する事項をつかさどり、所属の官吏を指揮監督する。
4  労働基準監督署長は、都道府県労働基準局長の指揮監督を受けて、この法律に基く臨検、尋問、許可、認定、審査、仲裁その他この法律の実施に関する事項を掌り、所属の官吏を指揮監督する。
5  労働基準主管局長、地方労働局長及び都道府県労働基準局長は、下級官庁の権限を自ら行い、又は所属の労働基準監督官をして行わせることができる。
第100条の2 (婦人局長)
 労働省の女性主管局長(労働省の内部部局として置かれる局で女性に特殊な労働問題に関する事務を所掌するものの局長をいう。以下同じ。)は、労働大臣の指揮監督を受けて、この法律中女性に特殊の規定の制定、改廃及び解釈に関する事項をつかさどり、その施行に関する事項については、労働基準主管局長及びその下級の官庁の長に勧告を行うとともに、労働基準主管局長が、その下級の官庁に対して行う指揮監督について援助を与える。
2  女性主管局長は、自ら又はその指定する所属官吏をして、女性に関し労働基準主管局若しくはその下級の官庁又はその所属官吏の行つた監督その他に関する文書を閲覧し、又は閲覧せしめることができる。
3  第101条及び第105条の規定は、女性主管局長又はその指定する所属官吏が、この法律中女性に特殊の規定の施行に関して行う調査の場合に、これを準用する。
第101条 (労働基準監督官の権限)
 労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。
2  前項の場合において、労働基準監督官は、その身分を証明する証票を携帯しなければならない。
第102条 (労働基準監督官の司法警察権)
 労働基準監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察官の職務を行う。
第103条 (労働基準監督官の即時処分権)
 労働者を就業させる事業の附属寄宿舎が、安全及び衛生に関して定められた基準に反し、且つ労働者に急迫した危険がある場合においては、労働基準監督官は、第96条の3
の規定による行政官庁の権限を即時に行うことができる。
第104条 (監督機関に対する申告)
 事業場に、この法律又はこの法律に基いて発する命令に違反する事実がある場合においては、労働者は、その事実を行政官庁又は労働基準監督官に申告することができる。
2  使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならない。
第104条の2 (報告等)
 行政官庁は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、命令で定めるところにより、使用者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
2  労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、使用者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
第105条 (労働基準監督官の義務)
 労働基準監督官は、職務上知り得た秘密を漏してはならない。労働基準監督官を退官した後においても同様である。
第12章 雑則
第105条の2 (国の援助義務)
 労働大臣又は都道府県労働基準局長は、この法律の目的を達成するために、労働者及び使用者に対して資料の提供その他必要な援助をしなければならない。
第105条の3  都道府県労働基準局長は、労働条件についての労働者と使用者との間の紛争(労働関係調整法(昭和21年法律第25号)第6条に規定する労働争議に当たる紛争、国営企業労働関係法(昭和23年法律第257号)第26条第1項に規定する紛争及び雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(昭和47年法律第113号)第12条第1項に規定する紛争を除く。)に関し、当該紛争の当事者の双方又は一方からその解決につき援助を求められた場合には、当該当事者に対し、必要な助言又は指導をすることができる。

2 都道府県労働基準局長は、前項に規定する助言又は指導をするため必要があると認めるときは、広く産業社会の実情に通じ、かつ、労働問題に関し専門的知識を有する者の意見を聴くものとする。
第106条 (法令等の周知義務)
 使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第18条第2項、第24条第項ただし書、第32条の2第1項、第32条の3、第33条の4第1項、第32条の5第1項、第34条第2項ただし書、第36条第1項、第38条の2第2項、第38条の3第1項並びに第39条第5項及び第6項ただし書に規定する協定並びに第38条の4第1項及び第5項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の命令で定める方法によって、労働者に周知させなければならない。

2  使用者は、この法律及びこの法律に基いて発する命令のうち、寄宿舎に関する規定及び寄宿舎規則を、寄宿舎の見易い場所に掲示し、又は備え付ける等の方法によつて、寄宿舎に寄宿する労働者に周知させなければならない。
第107条 (労働者名簿)
 使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(日日雇い入れられる者を除く。)について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他命令で定める事項を記入しなければならない。
2  前項の規定により記入すべき事項に変更があつた場合においては、遅滞なく訂正しなければならない。
第108条 (賃金台帳)
 使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他命令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。
第109条 (記録の保存)
 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。
第110条 削除
第111条 (無料証明)
 労働者及び労働者になろうとする者は、その戸籍に関して戸籍事務を掌る者又はその代理者に対して、無料で証明を請求することができる。使用者が、労働者及び労働者になろうとする者の戸籍に関して証明を請求する場合においても同様である。
第112条 (国及び公共団体についての適用)
 この法律及びこの法律に基いて発する命令は、国、都道府県、市町村その他これに準ずべきものについても適用あるものとする。
第113条 (命令の制定)
 この法律に基いて発する命令は、その草案について、公聴会で労働者を代表する者、使用者を代表する者及び公益を代表する者の意見を聴いて、これを制定する。
第114条 (付加金の支払)
 裁判所は、第20条、第26条若しくは第37条の規定に違反した使用者又は第39条第6項の規定による賃金を支払わなかつた使用者に対して、労働者の請求により、これらの規定により使用者が支払わなければならない金額についての未払金のほか、これと同一額の付加金の支払を命ずることができる。ただし、この請求は、違反のあつた時から2年以内にしなければならない。
第115条 (時効)
 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。
第115条の2 (経過措置)
 この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃するときは、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
第116条 (適用除外)
 第1条から第11条まで、次項、第117条から第119条まで及び第121条の規定を除き、この法律は、船員法(昭和22年法律第100号)第1条第1項に規定する船員については、適用しない。

2 この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。
第13章 罰則
第117条  第5条の規定に違反した者は、これを1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処する。
第118条  第6条、第56条、第63条又は第64条の2の規定に違反した者は、これを1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
2  第70条の規定に基づいて発する命令(第63条又は第64条の2の規定に係る部分に限る。)に違反した者についても前項の例による。
第119条  次の各号の一に該当する者は、これを6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
 1.第3条、第4条、第7条、第16条、第17条、第18条第1項、第19条、第20条、第22条第3項、第32条、第34条、第35条、第36条第1項ただし書、第37条、第39条、第61条、第62条、第64条の3から第67条まで、第72条、第75条から第77条まで、第79条、第80条、第94条第2項、第96条又は第104条第2項の規定に違反した者
 2.第33条第2項、第96条の2第2項又は第96条の3第1項の規定による命令に違反した者
 3.第40条の規定に基づいて発する命令に違反した者
 4.第70条の規定に基づいて発する命令(第62条又は第64条の3の規定に係る部分に限る。)に違反した者
第120条  次の各号の一に該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
 1.第14条、第15条第1項若しくは第3項、第18条第7項、第22条第1項若しくは第2項、第23条から第27条まで、第32条の2第2項(第32条の4第4項及び第32条の5第3項において準用する場合を含む。)、第32条の5第2項、第33条第1項ただし書、第38条の2第3項(第38条の3第2項において準用する場合を含む。)、第57条から第59条まで、第64条、第68条、第89条、第90条第1項、第91条、第95条第1項若しくは第2項、第96条の2第1項、第105条(第100条の2第3項において準用する場合を含む。)又は第106条から第109条までの規定に違反した者
 2.第70条の規定に基づいて発する命令(第014条の規定に係る部分に限る。)に違反した者
 3.第92条第2項又は第96条の3 第2項の規定による命令に違反した者
 4.第101条(第100条の2第3項において準用する場合を含む。)の規定による労働基準監督官又は女性主管局長若しくはその指定する所属官吏の臨検を拒み、妨げ、若しくは忌避し、その尋問に対して陳述をせず、若しくは虚偽の陳述をし、帳簿書類の提出をせず、又は虚偽の記載をした帳簿書類の提出をした者
 5.第104条の2の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は出頭しなかつた者
第121条  この法律の違反行為をした者が、当該事業の労働者に関する事項について、事業主のために行為した代理人、使用人その他の従業者である場合においては、事業主に対しても各本条の罰金刑を科する。但し、事業主(事業主が法人である場合においてはその代表者、事業主が営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者又は禁治産者である場合においてはその法定代理人を事業主とする。以下本条において同様である。)が違反の防止に必要な措置をした場合においては、この限りでない。
2 事業主が違反の計画を知りその防止に必要な措置を講じなかつた場合、違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかつた場合又は違反を教唆した場合においては、事業主も行為者として罰する。
附則
第122条  この法律施行の期日は、勅令で、これを定める。
第123条  工場法、工業労働者最低年齢法、労働者災害扶助法、商店法、黄燐燐寸製造禁止法及び昭和14年法律第87号は、これを廃止する。
第127条  第18条第2項、第49条、第57条、第60条乃至第63条、第89条、第95条及び第106条乃至第108条の規定は、この法律施行の日から6箇月間は、これを適用しない。

2  旧法によつて禁止又は制限された事項で前項の規定に係るものについては、同項の期間中は、なお従前の規定による。
第128条  この法律施行の際、満12才以上の児童を使用する使用者が、引き続きその者を使用する場合においては、この法律施行の日から6箇月間は、その者については第56条の規定は、これを適用しない。
2  この法律施行の際、満16才以上の男子を使用する使用者が、引き続きその者を使用する場合においては、この法律施行の日から1年間は、その者については第64条の規定は、これを適用しない。
第129条  この法律施行前、労働者が業務上負傷し、疾病にかかり、又は死亡した場合における災害補償については、なお旧法の扶助に関する規定による。
第130条  この法律施行前(第127条第2項の場合においては、同条第1項の期間を含む。)になした行為に関する罰則の適用については、なお旧法による。
第131条  命令で定める規模以下の事業又は命令で定める業種の事業に係る第32条第1項(第60条第2項の規定により読み替えて適用する場合を除く。)の規定の適用については、平成9年3月31日までの間は、第32条第1項中「40時間」とあるのは、「40時間を超え44時間以下の範囲内において命令で定める時間」とする。
2  前項の規定により読み替えて適用する第32条第1項の命令は、労働者の福祉、労働時間の動向その他の事情を考慮して定めるものとする。
3  第1項の規定により読み替えて適用する第32条第1項の命令を制定し、又は改正する場合においては、当該命令で、一定の規模以下の事業又は一定の業種の事業については、一定の期間に限り、当該命令の制定前又は改正前の例による旨の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
4  労働大臣は、第1項の規定により読み替えて適用する第32条第1項の命令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、中央労働基準審議会の意見を聴かなければならない。
第132条  前条第1項の規定が適用される間における同項に規定する事業に係る第32条の4第1項の規定の適用については、同項各号列記以外の部分中「次に掲げる事項を定めたときは、第32条の規定にかかわらず、その協定で」とあるのは「次に掲げる事項及び」と、「労働時間が40時間」とあるのは「労働時間を40時間(命令で定める規模以下の事業にあつては、40時間を超え42時間以下の範囲内において命令で定める時間)以内とし、当該時間を超えて労働させたときはその超えた時間(第37条第1項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について同条の規定の例により割増賃金を支払う定めをしたときは、第32条の規定にかかわらず、当該期間を平均し1週間当たりの労働時間が同条第1項の労働時間」と、「労働させることができる」とあるのは「労働させることができる。この場合において、使用者は、当該期間を平均し1週間当たり40時間(前段の命令で定める規模以下の事業にあつては、前段の命令で定める時間)を超えて労働させたときは、その超えた時間(第37条第1項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について、第37条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない」と、同項第2号中「40時間」とあるのは「第32条第1項の労働時間」とする。
2  前条第1項の規定が適用される間における同項に規定する事業に係る第32条の5第1項の規定の適用については、同項中「協定がある」とあるのは「協定により、1週間の労働時間を40時間(命令で定める規模以下の事業にあつては、40時間を超え42時間以下の範囲内において命令で定める時間)以内とし、当該時間を超えて労働させたときはその超えた時間(第37条第1項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について同条の規定の例により割増賃金を支払う定めをした」と、「1日について」とあるのは「1週間について同条第1項の労働時間を超えない範囲内において、1日について」と、「労働させることができる」とあるのは「労働させることができる。この場合において、使用者は、1週間について40時間(前段の命令で定める規模以下の事業にあつては、前段の命令で定める時間)を超えて労働させたときは、その超えた時間(第37条第1項の規定の適用を受ける時間を除く。)の労働について、第37条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない」とする。
3  前条第4項の規定は、前2項の規定により読み替えて適用する第32条の4第1項及び第32条の5第1項(第2項の規定により読み替えた部分に限る。)の命令について準用する。
第133条  労働大臣は、第36条第2項の基準を定めるに当たっては、満18歳以上の女性のうち雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等のための労働省関係法律の整備に関する法律(平成9年法律第92号)第4条の規定による改正前の第64条の2第4項に規定する命令で定める者に該当しない者について平成11年4月1日以後同条第1項及び第2項の規定が適用されなくなったことにかんがみ、当該者のうち子の養育又は家族の介護を行う労働者(命令で定める者に限る。以下この条において「特定労働者」という。)の職業生活の著しい変化がその家庭生活に及ぼす影響を考慮して、命令で定める期間、特定労働者(その者に係る時間外労働を短いものとすることを使用者に申し出た者に限る。)に係る第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度についての基準は、当該特定労働者以外の者に係る同項の協定で定める労働時間の延長の限度についての基準とは別に、これより短いものとして定めるものとする。この場合において、一年についての労働時間の延長の限度についての基準は、150時間を超えないものとしなければならない。
第134条  常時300人以下の労働者を使用する事業に係る第39条の規定の適用については、昭和66年3月31日までの間は同条第1項中「10労働日」とあるのは「6労働日」と、同年4月1日から昭和69年3月31日までの間は同項中「10労働日」とあるのは「8労働日」とする。
第135条  6箇月経過日から起算した継続勤務年数が4年から8年までのいずれかの年数に達する日の翌日が平成11年4月1日から平成12年3月31日までの間にある労働者に関する第39条の規定の適用については、同日までの間は、次の表の上欄に掲げる当該6箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ、同条第2項の表中次の表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。

−−−−−−−−−−−−−−−−−
四年  六労働日  五労働日
五年  八労働日  六労働日
六年  十労働日  七労働日
七年  十労働日  八労働日
八年  十労働日  九労働日
−−−−−−−−−−−−−−−−−

2  6箇月経過日から起算した継続勤務年数が5年から7年までのいずれかの年数に達する日の翌日が平成12年4月1日から平成13年3月31日までの間にある労働者に関する第39条の規定の適用については、平成12年4月1日から平成13年3月31日までの間は、次の表の上欄に掲げる当該6箇月経過日から起算した継続勤務年数の区分に応じ、同条第2項の表中次の表の中欄に掲げる字句は、同表の下欄に掲げる字句とする。

−−−−−−−−−−−−−−−−−
五年  八労働日  六労働日
六年  十労働日  七労働日
七年  十労働日  八労働日
−−−−−−−−−−−−−−−−−

3  前2項の規定は、第72条に規定する未成年者については、適用しない。
第136条  使用者は、第39条第1項から第3項までの規定による有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。
別表第1 (第33条、第40条、第41条、第56条、第61条関係)

 1.物の製造、改造、加工、修理、洗浄、選別、包装、装飾、仕上げ、販売のためにする仕立て、破壊若しくは解体又は材料の変造の事業(電気、ガス又は各種動力の発生、変更若しくは伝導の事業及び水道の事業を含む。)
 2.鉱業、石切り業その他土石又は鉱物採取の事業
 3.土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊、解体又はその準備の事業
 4.道路、鉄道、軌道、索道、船舶又は航空機による旅客又は貨物の運送の事業
 5.ドック、船舶、岸壁、波止場、停車場又は倉庫における貨物の取扱いの事業
 6.土地の耕作若しくは開墾又は植物の栽植、栽培、採取若しくは伐採の事業その他農林の事業
 7.動物の飼育又は水産動植物の採捕若しくは養殖の事業その他の畜産,養蚕又は水産の事業
 8.物品の販売、配給、保管若しくは賃貸又は理容の事業
 9.金融、保険、媒介、周旋、集金、案内又は広告の事業
 10.映画の製作又は映写、演劇その他興行の事業
 11.郵便又は電気通信の事業
 12.教育、研究又は調査の事業
 13.病者又は虚弱者の治療、看護その他保健衛生の事業
 14.旅館、料理店、飲食店、接客業又は娯楽場の事業
 15.焼却、清掃又はと畜場の事業
別表第2 身体障害等級及び災害補償表(第77条関係)
等 級  災害補償 
第1級 1340日分
第2級 1190日分
第3級 1050日分
第4級  920日分
第5級  790日分
第6級  670日分
第7級  560日分
第8級  450日分
第9級  350日分
第10級  270日分
第11級  200日分
第12級  140日分
第13級   90日分
第14級   50日分
別表第3 分割補償表(第82条関係)
種  別 等 級 災害補償  
障害補償 第1級  240日分
第2級  213日分
第3級  188日分
第4級  164日分
第5級  142日分
第6級  120日分
第7級  100日分
第8級   80日分
第9級   63日分
第10級   48日分
第11級   36日分
第12級   25日分
第13級   16日分
第14級    9日分
遺族補償  180日分