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パソコン周辺機器
整備・拡充のノウハウ
青山貞一

2006年1月6日

青山貞一ブログ版

 ひさしぶりにパソコンの周辺機器を集中的に整備、拡充している。

 たまたま冬休みの最中ということもあり、毎日のように秋葉原やヨドバシカメラ、ヤマダ電機などの量販店、さらに店舗を持つ専門通販店などに足を運び、いろいろ調べまくっている。

 この分野は、恐ろしいことに、ちょっとしたことで、価格、性能が著しく異なる。ちょっとしたことを知らなかったばかりに大損をすることになりかねない。

 そこで、あくまで私の経験にもとづく話ではあるが、読者の皆さんに少しでも参考となればと思い、ブログ化してみた。

A4判レーザープリンター

 このところA4判のモノクロレーザープリンターが各社から超廉価に売り出されている。売れ筋はキャノンのサテラ、LBP3210のようだ。私も環境総合研究所で2台、大学の研究所で1台使っている。このA4判レーザープリンターは、現在、超小型、軽量さらにスイッチオンですぐに使え、稼働中電力及び待機電力も今までの機種と比べるとわずかで省エネとなっている。

 肝心な価格だが、私の調査では実売価格は、JR秋葉原と地下鉄銀座線の末広町の間の電気街にあるPCサクセス(秋葉原)が一番安い。21,000円を切っている。私はヤマダ電機の東京本店で購入したが、ポイントカード分を差し引くと、22,000円程度になるはず。

 大学ではあらかじめ予備で買っていたトナーとの関係で、現在でもLBP1310も使っているが、この機種は、購入当時、実売価格が10万円以上していたことを思うと、ここ数年のレーザープリンターの技術革新はすさまじい。その背景にはキャノンとエプソンの熾烈なシェア争いがあるようだ。

●A4判インクジェットプリンター

 家庭や書斎でプリンターを使う場合、印刷が多種少量となることが多く、しかも写真や賀状を含めカラー印刷用を多用することが多い。さらに、平均的にみて、日本の住宅の書斎では、寂しいかなスペースが少なく、複合機が便利となる。

 そこで複合機の登場となる。複合機にはプリンター機能に加え、高精度のイメージスキャナー、カラーコピー、FAXなどの機能がついている。

 現在、私はカラーインクジェットプリンターとしてキャノンのピクサス、iP8600と複合機のMP500を使っている。これらのモデルは、カラー(モノクロ)インクジェットプリンターとしては結構高速かつ超高品質の印字が可能である。さらにMP500の場合、カラーイメージスキャナー、カラー(モノクロ)コピー機能がついた複合機であり、それぞれ結構使いやすい。

複合機 MP500 高精細カラー印字用iP8600

 私の価格調査では、MP500がヨドバシカメラ、ラオックス、ヤマダ電機、PCサクセスなどで、だいたい22,000円〜24,000円で売られている。私は地元のラオックスで購入した。私が買った複合機に、さらにFAXがプラスされた最新モデルにピクサス MP790がある。こちらはだいぶ高くなる。FAXが不要ならMP500が圧倒的にコストパフォーマンスが高い。

 MP500はパソコンにUSB接続し使う。付属のソフトを使うことで操作性も高い。スキャナー、コピー機能もおまけと言うより、結構重宝している。大学の研究室、書斎用、SOHO用として十分な機能をもっていると思う。

インクジェットプリンターのインク

 以上、キャノンのプリンターを褒めてきたが、大きな問題もある。

 たとえばキャノンのMP500の場合、インクを5種類使う。これがどうみても高額なのである。ヤマダ電機、ヨドバシカメラなどでも、5色全部そろえると5000円弱もする。もちろん、カートリッジ式なので、なくなった色のカートリッジだけを補充することになるが、それでもインクタンクにもともと大した量がないインクが、1色当たり900円〜1000円もするのは、いかがなものであろうか。

 携帯電話ではないが、本体をバカ安く売り、顧客を自社に引きつけておいて、インクなどの消耗品で荒稼ぎしている、と勘ぐりたくなってしまう。実際、MP500の場合、全色のインクタンクカートリッジを4回〜5回購入すると、その合計は本体とほぼ同額になる(苦笑)。

 これはインクジェット系のFAXでも同じだ。研究室で使っているNECのスピークス系のインクジェットインクは実に1色(黒)だけで4000円弱もする。

MP500用5種のインク
これで5000円弱もする!
NECスピークス用の
インクジェットインク(HP製)

インクジェットプリンターのリユースインク

 秋葉のヨドバシカメラ・マルチメディア館などではエレコム、オーム電機などがキャノンやエプソンのインクの詰め替えキットを大々的に売り出している。レーザープリンターのリサイクルトナーのように、プラスチックのカートリッジとしてキャノンの物を使い、インクタンクのインクを補充する方式だ。これだと同額でインクが数倍多く使えるようだ。私はまだ詰め替えキットは使っていないが、一度、キットを購入し使ってみたいと思っている。

 上述のようにこの分野の2大メーカー、キャノン、エプソンはともに、販売戦略は、プリンター本体を超廉価にしておき、インク、紙などのサプライで儲ける方針のようなので、リサイクルトナー同様、リサイクル(実際はリユース)インクを供給するサードパーティーの動向に注目したい。ちなみに、私の場合、レーザープリンターのトナーは、研究所、大学ともにリサイクルトナーを以前から使っており、何ら不具合はない。しかもコストは1/3程度になっている。

 その後分かったこととして、キャノンがリユースタイプのインクジェットの詰め替えインクを販売している会社を提訴していた。東京地裁の初審では、キャノンが敗訴、現在、東京高裁で控訴審中だと言う。1月末に控訴審の判決が出る。

 消費者の立場からすると、もともとバカ高いインクカートリッジを顧客に売りつけ、一つ間違えば、マイクロソフトのWindows同様、独占禁止法にひっかかる商売をしている可能性があるキャノンやエプソンは、もっと現実を直視すべきだと思う。

PCのメインメモリー増設

 パソコンを使っていて、何をするにもハードディスクにアクセスし、そのたびに待たされ、イライラすることを経験しているだろう。この原因の多くは、パソコン本体のメインメモリーが少ないことにある。

 市販のPC、とくにノートタイプのPCでは、メーカーを問わず、高級ブランドものでもメインメモリーが64KB〜128MBと小さいことが多い。その典型例がデルである。
 
 結構使われているデルのノートパソコン、Inspiron 2500のエントリーモデルでは、メインメモリーが64MBであることが多い。このようなPCをメモリーを増設しないでそのまま使うと、CPUのクロックがいくら早くても、ファイルをメインメモリーとハードディスクアクセスの間でスワップを繰り返すこととなり、イライラする。

 私が現在、個人用に使っているノートパソコンは、東芝のダイナブックの最新機種だが、このノートPCでは購入時に1000MB、すなわち1GBにメインメモリーを増設した。これにより、以前使っていた東芝のリブレット(メインメモリー128MB)に比べると、月とすっぽん、スイスイと稼働する。実に快適に使える。たとえば、講演でパワーポイントがなかなか立ち上がらず、イライラすることがまったくなくなる。

店により数倍が違う増設メモリーの値段

 機種、発売時期にもよるが、増設用メインメモリーは、かなり廉価となっている。ノート、デスクトップを問わず、PCは最低512MB程度が欲しい。ちなみに妻が使っているデルのInspiron 2500は、当初メインメモリー64MBで売り出され、妻はそのまま使っていたが、やはりスワップによるハードディスクへのアクセスが頻繁で非常に使いずらかった。そこでメモリーを256MB増設し、合計320MBとしたところ、非常に使いやすくなった。

 Inspiron 2500の128MBの増設メモリーの価格だが、ヤマダ電機で購入した。バッファロー社製のもので14000円もした。ところが、後になってWebで検索したところ、ノーブランドものが4000円弱で売られており、まったく問題なく稼働することがわかった。この分野では、この種の話はよくあることだ。1万円も損してしまった(苦笑)。

 この教訓を生かし、以前から使っていた東芝リブレット(L3/060TN2L)用増設メモリーを秋葉を歩き回わった。最終的にPCサクセスで5000円強で購入できた。東芝の純正品は何と60,000円以上もする。サードバーティー製のものでも14,000円〜18,000円もしていたが、バッファロー製の128MBが5,000円ちょっとで購入できた。繰り返すが、ことメモリーに関しては、こんなことが日常茶飯事なので十分注意すること。

 注意としては、メモリーモジュールは、メモリーの大きさ規模だけでなく、ピン数、ソケット、形式、周波数、電圧などが本体に適合するものでないと、まったく使えものにならない。増設メモリー購入時はこれらについて十分注意する必要がある。一度封を切ると交換してもらえない場合がある。

 また手でLSIを直に触ると静電気で一瞬にしてメモリーが破壊する。必ず静電気対策後に作業する必要があるj。増設そのものは、素人でもまったく問題なく可能だ。

PC用スピーカー

 ノートPC、デスクトップPCを問わず、PC用スピーカーをつけると、なまじのステレオより良い音でCDなどの音が聞ける。

 私は大学の研究室では、PC(全部デル)に最初からJBL製などのオーディオシステムをつけている。ここ数年、このPC用スピーカーが超廉価で高品質となっているようだ。

 BOSE、JBL、オンキョー、ソニーなど、音響の一流?メーカーから数万円で売り出されているが、いろいろ確かめたところ、エレコムなどから3000円から5000円で売り出されている超廉価で超小型のスピーカーでも結構、音楽が聴けることが分かった。重低音用ウーファーを別売しているものもある。

 一方、最近はやりのUSBスピーカーだが、超小型でありながら、結構、高音質で楽しめる。USBスピーカーは、イヤホンジャックではなく、USBに接続するタイプのもので、原理的にアナログのイヤホンジャックから取り出すより、音質がよくなっている。

 私が最近買ったエレコムのPC用スピーカーは4000円弱だったが、センターにウーファーがついており、低音もそれなりに出る。いずれもステレオ用スピーカより超小型なので、置き場所がない書斎、研究室でも音楽が楽しめる。

IEEE1394ボード

 USB2.0全盛だが、ビデオ画像など大量のデータを高速で送る場合は、IEEE1394が依然として有力だ。私は大学で一年生を対象にデジタルビデオカメラとプレミアを使ったノンリニアーデジタルビデオ編集演習を担当している。その演習ではIEEE1394を使ったビデオカメラデータのキャプチャーを学生にさせている。

 以前、このIEEE1394ボードは結構高額だったが、現在はなんと1ボード当たり2000円台、やすい物だと1000円台でも秋葉原で売り出されている。デジタルビデオが超廉価、超軽量で操作性もよくなっているが、ビデオを高度編集する場合には、どうしてもPCに一端とりいれ(これがキャプチャー)、ノンリニアーのデジタルビデオ編集する必要がある。これにより、プロ並みのコンテンツができる。DVD全盛となっていることもあり、NPOなどでも、自分たちの活動をDVDなどで紹介したらどうだろう。

 いうまでもなく、この種のボードは、パソコン本体に合うものでなければ、いくら安く買っても使いようもない。必ず、事前に本体に増設ボードの余地があるか、大きさはどうかなどを確かめておくことが大切だ。また物によっては、ボードにIEEEだけでなくUSB2.0の増設端子が2から4ついているものもある。

●外付け大容量ハードディスク

 ハードディスクの単位バイト当たりの価格が劇的に落ちている。ちなみに昨年に比べても、約半額となっている。

 秋葉原やヤマダ電機での売れ筋は、バッファローの外付けのハードディスクのようだ。250GBが実売価格12,500円程度で売られている。PCサクセスでは、12000円を切っていた

 私は上記のノンリニアーデジタル編集演習の関係で膨大な磁気記憶を必要としており、昨年も1テラバイト(=1000GB)の外付けHDDを購入していたが、何と、今年は1テラバイト容量のHDDが5万円弱で買えることになった。10年前いや5年前にはまったく考えられなかったことだ。

 現在売られているパソコンに内装されているHDDは、80GBから160GBだから、外付け250GBが1万円ちょっとというのはおどろき。今後さらにやすくなって行くだろう。映像編集などをしている方には必須だ。

IP電話会議

 環境総合研究所では、各研究員が机の上にIP電話会議用のマイクをつけている。池田さんは、自宅に、私は大学の研究室にもつけている。

 現在、IP会議はヤフーの無料で接続できるものをつかっている。これはADSLのプロバイダーがどこであるかに係わらず、Webの上から登録が簡単にできる。しかも、散在する複数の人が同時に会議ができるのが特徴だ。

 これに使うマイクだが、どこでもエレコムなどから売られている500円から1000円程度のコンデンサーマイクで十分である。PC周辺機器として売られているマイクならインピーダンスもOKである。もちろん、海外からでも使えるし、海外旅行時にも使える。

 私は研究所内の円卓会議用に重宝している。それぞれがどこにいようと、IP会議用マイクがオンとなっていれば、高音質で時間遅れがなく、会議ができる。これほど廉価で有効なPC周辺機器はないだろう。
 
●PC+通信をどう使いこなすか

 私は小学生のころから秋葉原に通っていた。すでに60歳だから、50年間となる。毎年20回秋葉に通っていたとして、1000回となる。

 その目的は、ラジオ、アマチュア無線、テレビ、オーディオなどの装置を自作するために部品を購入するためだった。そして現在は、パソコン系の周辺機器などを購入するため通いつづけたのだが、今の秋葉には昔の面影はほとんどなく、PC系が秋葉原全体の80%という感じとなっている。オーディオ系もめっきり減り、無線系に至っては絶滅危惧種となっている(笑い)。

 先日、測定器などを購入するためその絶滅危惧種の店にでかけたが、店主はふて腐れて「数100あった無線関連専門店は、今や3店ほどになっちゃったよ」と話していた。
 
 秋葉から末広町に向かう裏通りを歩くと、PCを自作するためのさまざまなキット、部品が山のように並べられていた。昔なら、一から自作したところだが、ことPCハードについては、大部分メーカーのものを買っている。PC・IT分野に限っては、パソコンおじさんはつくるのはソフトだけとしている。

 それにしても、PCの性能は毎年、秒進分歩のすさまじい勢いで向上し、しかも価格はとどめなく下がっている。今までもそうだったが、今後はさらに、このすばらしい道具を研究、教育はもとより、NPO/NGO活動などでどう使うかが鍵である思う。  

関連Web
PC サクセス(秋葉原)
ヤマダ電機
パソコン工房
プリンター卸市場
ヨドバシカメラ
TSUKUMO
ラオックス
TーZONE
Sofmap
秋葉原卸売センター