毎日新報 2002年3月7日朝刊宮城版

仙台の産廃施設「ダイオキシン汚染の疑い」と
市民団体 操業停止申し入れ


 仙台市泉区の産廃処理施設の焼却炉の排ガスが、高濃度のダイオキシン類汚染の疑いがあるとして、市民団体「廃棄物と環境を考える宮城県民の会」(山田幹夫代表代行)は6日、同市に施設の操業停止を求める申し入れを行った。

 停止を求められたのは同区福岡の松江興業仙台支店の中間処理施設。

 県民の会は昨年12月、施設周辺の10カ所から松葉を採取。研究機関に分析を依頼したところ、平均6.84ピコグラムのダイオキシン類が検出された。同会は、この値は大気中のダイオキシン類濃度がO.68ピコグラム以上と示しているとし「国
の環境基準O.6ピコグラムを超え、施設はただちに操業停止すべきだ」と申し入れた。

 同施設では、98年、市の調査で排ガスから基準を上回るダイオキシン類が検出され、市産業廃棄物管理課が改善を指導。以来、年1度の調査で高濃度のダイオキシン類は検出されていない。
【飯山太郎】