神戸新聞 2003年4月12日朝刊

ダイオキシン類濃度調査  都市部としては良好


 松の葉に蓄積したダイオキシン類の量を量り、地域の大気汚染の度合いを調べている市民グループが11日、昨年秋に神戸・ポートアイランドなどで行った調査の報告会を開いた。

 1999年から全国各地で展開。神戸・阪神間では、「生活協同組合都市生活」(西宮市)が取り組んでいる。これまでに西宮、須磨区で行い、今回は、ポーアイの一部と中央・灘・東灘の山手地域で調査した。

 「環境総合研究所」(東京)の池田こみち副所長が結果を報告。ダイオキシン類濃度はポーアイで1.61ピコグラムTEQ/g(1ピコグラムは1兆分の1グラム、TEQは毒性換算係数)、山手地域では、1.26ピコグラムTEQ/gだった。

 池田さんは「1ピコグラム以下が理想だが、千葉では7ピコグラムを超える地域もあり、都市では良好な数字」と分析。「暮らしの智恵を生かし、焼却ごみ、埋立ごみを減らそう」と呼びかけた。