2002年6月8日(土)鹿児島新報掲載 |
毒性が強いなどの性質を持つ「ダイオキシン」を減少させようと、松葉を使いダイオキシン調査を実施しているグリーンコープかごしま生協は6日、鹿児島市与次郎2丁目の市民文化ホールで「ダイオキシン調査報告会」を開いた。その中で、九州を中心に698ヶ所を調査した平成13年度は、鹿児島市の清掃工場付近でダイオキシン類濃度が最も低いことなどがわかった。
松葉ダイオキシン調査は、同生協を含む九州、山口県などの13のグリーンコープ生協が、ダイオキシン対策として取り組んでいる「NO!塩ビキャンペーンの一環として平成11年度から実施。全国に分布するとともに大気中のダイオキシンを吸収しやすい性質を持ち、費用も安価で済む松葉に注目して、各地のダイオキシン情報を共有しようと調査を継続している。
報告会では、九州・中国地方が屋内の大都市と比べ、ダイオキシン濃度数値が半分以下と低いことなどが報告されたが、環境総合研究所の池田こみち副所長は「鹿児島県あんどは濃度、排出量ともに低いが、それでも国際的に見ると、まだまだ改善しなければならない。世界の半分以上のダイオキシンが日本から排出されていることを認識しなければならない。」と指摘した。
池田副所長は、「ダイオキシンは発生するとやっかいなもの。発生源を絶つことが大切」とアドバイス。また、「松葉調査は誰でもできる。まずは自分で調査することでダイオキシンへの知識も高め、ともにダイオキシン“ゼロ”を目指しましょう。」と強力を呼びかけていた。
(野村 圭)
写真:ダイオキシン調査結果を分析、参加者に説明する池田副所長
(鹿児島市与次郎二丁目の市民文化ホールで)