松葉に含まれるダイオキシンを調べ、ダイオキシンからごみ問題について考えようと、笠間市の市民団体「みみずの会」(佐宗裕子代表)は二十五日、同市赤坂の多目的ホール「ポレポレホール」で、「笠間市の松葉によるダイオキシン調査及び水質調査結果報告会」を開催した。報告会には同市福原に建設中の公共関与の廃棄物最終処分場視察で同市を訪れた中村敦夫参院議員も参加、「皆さんも頑張ってください」と激励した。
同会は昨年八月、同会のメンバーらによって、市内と友部町の一部の六カ所と、涸沼川の二カ所に生息しているクロマツの針葉を採取して、葉に含まれるダイオキシン含有量調査と涸沼川二カ所の水質調査をシンクタンク「環境総合研究所」(本社・東京都品川区)に依頼。同研究所が分析を行った。
集まった約八十人の参加者を前に、同研究所の池田こみち副所長と、鷹取敦主任研究員の二人が全国の例や数値を交えながら、笠間の現状を報告。
調査結果によると、各地区のダイオキシン平均濃度は、笠間市大郷戸の清掃センター周辺が一・七四ピコcと最も高く、同市吉原、稲田、福原が〇・二二ピコcと最も低い。福田地区は〇・七七ピコc(いずれもTEQ=毒性等価換算)だった。
池田副所長らは最後に、ごみ問題の解決は、市民の手で、補助金に依存した技術依存から暮らしの知恵を生かしたごみ減量などの排出抑制が次世代のためには必要であると訴えた。
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