朝日新聞 2003年1月27日朝刊 茨城版 笠間ダイオキシン調査良好/今後と比較を |
県の廃棄物公共処分場建設が始まった笠間市で、市民グループ「笠間みみずの会」(佐宗裕子代表)が処分場の稼働前に市内のダイオキシン濃度を調べ、25日、結果を発表した。大気は全国的に見ても良好な状態だったという。このデータと稼働後を比較し、処分場による影響を調べるつもりだ。
松葉がダイオキシン類を蓄積しやすい脂肪分を多く含む性質を利用し、空気の汚染状況を調べた。市内を6地域に分け、昨年8月にそれぞれ7〜10地点から松葉のサンプルを採取。専門機関で分析してもらった。
その結果、同市大郷戸の清掃センター付近の濃度がやや高めだったほかは、処分場建設地の福田地区を含め、いずれも低かった。平均濃度は松葉1グラムあたり0・ユピコグラムで、一部の大都市圏の1〜宴sコグラムより低く、九州・中国の地方都市と同じだった。
150万円以上かかった費用は、同会が陶器などのチャリティー即売会を開いてまかなった。
佐宗代表は「生活実感と変わらない結果が出た。この現状が維持されるよう、県や市に申し入れたい」と話した。
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